ギリシャのチプラス首相は28日、ギリシャが5年債を近く発行すると発言した。
これは昨年8月の第3次金融支援(2015年8月にユーロ圏救済基金である欧州安定メカニズムと合意した3カ年の支援計画)を終了した後、初の試みとなる。
対象国債の償還期限は2024年4月となり、今週中にも30億ユーロ(約3750億円)の資金を調達する計画だ。
数年の緊縮財政措置の実施を受け、ギリシャ経済は好転している。
2019年のギリシャの成長率は2018年の2.1%(予想)から2.5%まで加速すると予測されている。
また、今年から国内総生産(GDP)に占める公的債務の比率は徐々に低下し、向こう3年のギリシャの成長率はユーロ圏平均を上回ると予想されている。
ただ、欧州委員会統計局が発表したデータによると、ギリシャの公的債務は2018年7-9月期には3349億8000万ユーロに上ったという。
対GDP比で182.2%となり、ユーロ圏の平均113%を大幅に上回っている。
中国のエコノミストは、ギリシャ国内の銀行による資金供給が不足しており、これが経済回復を遅らせていると指摘。
ギリシャは負債率を正常なレベルに戻すには、構造改革や民営化の推進、企業経営環境の改善、司法の効率性などを同時に進める必要があると強調した。
同国の経済回復について、長い道のりを辿る必要があるとの見方を示した。