インベスティングドットコムのアプリでは世界中の最新金融ニュースの他、リアルタイムチャートや経済指標などが利用可能です。ぜひ相場予想や分析などにご活用ください。
木曜日のヨーロッパ午前の株式市場は下落している。ドイツ製造業新規受注の弱い結果が、ブレグジットと米中貿易協議の良いニュースを押し流した形となっている。
Euro Stoxx 600は0.3%安の387.42となり、ドイツの Daxは0.3%安、 FTSE 100は0.6%安となっている。英議会が合意なきブレグジットを否決したので、ポンドは上昇している。
過去2年間で最大のドイツの製造業新規受注の落ち込み(輸出注文の6%の減少を含む)は、ユーロ圏経済がハードブレグジットと米中貿易戦争によってどれだけ減速しているかを改めて示した。この弱い結果は、3月の独製造業PMIの結果と一致している。
しかし、午前のヨーロッパ市場で最も関心を惹いたのは貿易ではない。 フィナンシャルタイムズは、イタリアで2番目に大きい銀行であるウニクレディト(MI: CRDI)が、ドイツ銀行との合併を進めているコメルツ銀行(DE: CBKG)に対し、買収を準備していると報じた。コメルツ銀行の株価は2.7%上昇したが、ウニクレディトとドイツ銀行の株価はともに2.1%下落した。
ナショナルチャンピオンをつくりたいと思っているドイツ政府によって後押しされているドイツとコメルツ両銀行合併計画は、規制当局、株主および労働組合からの大きな反対に遭っており、両銀行の経営陣も特に熱心さは見えていない。
ドイツ銀行との合併は巨大すぎるゆえに、業績が悪化し、万が一問題が発生した場合に世界的な金融システムに深刻な問題を引き起こす可能性がある。それとは対照的に、ウニクレディトは大きすぎる銀行にならないという利点がある。