前日の米国株式市場は、利益確定売りに押されて主要3指数揃ってわずかに下落した。ロウソク足では2日連続で上髭を残して終了し、上値の重さを示している。
日経平均は午前11時42分時点で2万1207円とわずかに続伸している。米10年債利回りは2.141%とほぼ横ばいで推移、ドル/円は108.48円となっている。
トランプ大統領はツイッターで「ユーロや他の通貨がドルに対し安くなっており、米国は大きな不利益を被っている。FRBは政策金利を高くしすぎており、金融引き締めもばかげている。彼らはまるでわかっていない」と投稿し、FRBを攻撃した。また、中国に対しても習近平主席との良好な関係をアピールしながらも、G20で首脳会談ができなければ追加関税を課すと述べた。昨日は中国の景気対策によって上海総合株価指数が大きく上昇し、日経平均もその影響を受けたが、本日は反動安で0.50%安となっている。
後場の日経平均は、引き続き上値が重い展開だろう。昨日までの高値でほぼ半値を戻した状態であり、ここから上値を追うには材料不足が否めない。米国市場も同様で、好材料がほしいところだ。
米国政策金利モニターツールによると8月1日午前3時に発表予定のFOMCの利下げを8割近くが予想しており、年内に8割近くが追加利下げがあると考えている。5割弱は年内に3度(0.75%)の利下げをも予想している。逆をいえばそれだけ米国経済が悪化すると見込まれているということであり、利下げ頼みの株高は危うさを伴うということを考慮しておくべきだろう。