以下が、本日の米国市場を左右する注目の3ポイントである。
パウエルFRB議長による議会証言
昨日に引き続きパウエル氏による議会証言に注目が集まる。同氏は昨日、月末に開催されるFOMCで利下げを決定することを示唆した。
パウエルFRB議長は米上院銀行委員会で証言を行う。
また本日午後9時30分、米失業保険申請件数や6月米消費者物価指数(CPI)が発表される。
米労働省は7月6日までの1週間で失業保険を申請した人数を発表する。予想では米失業保険申請件数は前回の22万1000件から22万件にまで減少する見込みである。
6月米消費者物価指数(CPI)は前月比増減なしとなる見通しで、7月FOMCでの利下げ観測が高まる可能性がある。
食料品やエネルギーを除いた米コア消費者物価指数(コアCPI)については、5月が0.2%の上昇だったのに対し、6月は0.1%の上昇となる見込みだ。
デルタ航空決算報告
本日寄り付き前にデルタ航空(NYSE:DAL)の決算報告が行われる。第2四半期(4-6月期)の業績は航空サービス需要の高まりを受け向上すると予想されている。
ボーイング社の主力機の737MAX機が相次いで墜落事故を起こしたことで同機の納入を今年3月から停止していることによって競合他社は影響を受けており、デルタ航空への追い風になると考えられる。
同社は決算報告に先立って先週、1座席有効マイルごとの売上高が3.5%ほど上昇する見込みであると述べた。
予想EPSは2.24ドル、予想売上高は124億6000万ドル。当期純利益は前年比25%増、売上高は5.6%増。株価は今年19.2%上昇している。
ユナイテッド航空の親会社であるユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス(NASDAQ:UAL)は16日、サウスウエスト航空(NYSE:LUV)とアメリカン航空(NASDAQ:AAL)は25日に決算報告を行う。
OPEC月次報告
米エネルギー情報局(EIA)が10日に報告したところでは、米週次原油在庫は949万9000バレル減となり予想以上の減少幅となった。この報告を受け10日の原油価格は一時1か月半ぶりの高値を付けた。
本日の市場の目は午後8時00分に発表されるOPEC月次報告に向いている。
また世界経済の成長の鈍化により原油需要が減少し、供給に余剰が生まれ、価格が下落する可能性が指摘されている。
17時00分時点で、WTI原油先物は0.61%高の60.80ドルをつけている。