前日の米国市場は主要3指数揃って大きく上昇した。香港で条例改正案が撤廃されたことに加え、ニューヨーク連銀総裁とダラス連銀総裁の講演がハト派寄りと考えられたことで、次回FOMCでの利下げ期待が高まったことも株価を支える要因となった。また、英下院が合意なき離脱を拒否し、離脱延期を可能にする法案を可決し、総選挙の実施を否決したことで、目先はジョンソン首相の強引な合意なきブレグジットは回避されることになった。ダウ平均は237.45ドル高となっている。
米10年債利回りは1.516%まで大きく上昇している。2年債利回りは1.498%であり引き続き逆イールドは解消されている。ドル/円は106.66円と円安方向に振れている。
上海総合指数は1.00%高、香港ハンセン指数は0.13%高、韓国総合株価指数は1.07%高とアジア株式市場は大きく上昇している。ドル/オフショア人民元は0.25%安、ドル/ウォンは0.59%安。ドル/ウォンは三角持ち合いから下離れたが、1195あたりではいったん下げが止まる可能性はある。リスクオンに戻りつつある金融市場の中で、どこまで下値を伸ばすかが注目される。
午前10時58分時点で日経平均株価は大きく上昇し2万1098円と2万1000円を簡単に突破し2万1100円近辺まで上昇している。米中貿易協議が10月初旬に開催されることが決まったことで、400円を超える大きな上昇につながった。米中合意が簡単にできるとは思えないが、米中両国ともにこれ以上悪化させない行動は取るであろうという期待は先週から市場にあり、これが下値の切り上げにつながっていたと思われる。協議開催が決まっただけで何の合意もされていないとはいえ、センチメントは大きく変わっており、後場も堅調を維持するだろう。ただし、2万1200円程度までの上昇はあるかもしれないが、明日は米雇用統計であることから高値圏で次第に膠着する可能性はある。
本日の注目経済指標は午後9時15分のADP雇用統計、午後11時のISM非製造業PMIだ。