[18日 ロイター] - 米国株式市場はほぼ変わらず。ダウ平均株価 (DJI)は36ドル高で引けた。米連邦準備理事会(FRB)はこの日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%利下げを決定する一方、今後の政策運営についてはまちまちのシグナルを発した。FOMC結果を受け市場では当初売りが出たものの、その後は買い戻しが入り下げ渋る展開となった。
FRBはFOMC声明で、経済成長と雇用の力強い伸びが継続する可能性が高いとしながらも、見通しに対する「不透明感は残る」と指摘。「景気拡大を維持するために適切に行動する」とした。ただ今後、追加利下げを実施するかについてはほとんど手掛かりを示さなかった。
FRB当局者の金利・経済見通しで示された予測中央値は、金利が2020年を通して新たなレンジ内にとどまるというもの。追加利下げを期待していた投資家は肩透かしを食らった格好で、FOMC声明発表直後に株価は下落した。ただパウエル議長がFOMC後の記者会見でFRBには必要に応じて「積極的な」措置を取る用意があると述べたことを受け、株価は上向いた。
ジョーンズトレーディングの首席市場ストラテジスト、マイク・オルーク氏は「パウエル議長は、今回の決定がサイクル半ばでの調整だったということに加え、FRBには必要に応じて行動を起こす用意があるとのメッセージを非常にうまく伝達した」と指摘。チェリーレーン・インベストメンツのパートナー、リック・メックラー氏は「突き詰めれば、パウエル議長はマイナスなことは何も言わなかった」と述べた。
この日はS&Pの主要11部門のうち6部門が上昇。金利動向に敏感なS&P500銀行株指数<.SPXBK>は0.7%上昇した。
個別銘柄では宅配大手フェデックス (N:FDX)が12.9%安。1日の下落率としては金融危機以来最大となった。フェデックスは2020年度(5月31日終了)の調整後1株利益が16―29%減少する見込みとし、従来予想の1桁台半ばの落ち込みから下方修正。貿易摩擦に加え、ネット通販大手アマゾン・ドットコム (O:AMZN)との陸上配送契約打ち切りが響くと説明した。
動画ストリーミング用機器メーカーのロク(Roku) (O:ROKU)は13.7%安。米国内のインターネットのみの顧客に対し無料で自社のストリーミングメディア・セットトップボックスを提供することを明らかにした。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.21対1の比率で上回った。ナスダックは1.52対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は67億株。直近20営業日の平均は69億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 27147.08 +36.28 +0.13 27075.39 27161.93 26899.15 (DJI)
前営業日終値 27110.80
ナスダック総合 8177.39 -8.62 -0.11 8174.62 8179.87 8086.22 (IXIC)
前営業日終値 8186.02
S&P総合500種 3006.73 +1.03 +0.03 3001.50 3007.83 2978.57 (SPX)
前営業日終値 3005.70
ダウ輸送株20種 10576.34 -129.31 -1.21 (DJT)
ダウ公共株15種 856.20 +1.88 +0.22 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1600.95 +1.21 +0.08 (SOX)
VIX指数 13.96 -0.48 -3.32 (VIX)
S&P一般消費財 961.50 -0.66 -0.07 (SPLRCD)
S&P素材 366.17 +0.30 +0.08 (SPLRCM)
S&P工業 664.01 -0.93 -0.14 (SPLRCI)
S&P主要消費財 620.29 +0.15 +0.02 (SPLRCS)
S&P金融 471.88 +2.04 +0.43 (SPSY)
S&P不動産 242.95 -0.76 -0.31 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 453.64 -1.90 -0.42 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1054.84 +0.06 +0.01 (SPXHC)
S&P通信サービス 171.35 -0.14 -0.08 (SPLRCL)
S&P情報技術 1423.27 +0.93 +0.07 (SPLRCT)
S&P公益事業 321.72 +1.51 +0.47 (SPLRCU)
NYSE出来高 9.21億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 21945 + 145 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 21910 + 110 大阪比 <0#NIY:>