[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米国株式市場は荒い値動きの中、下落して取引を終えた。民主党によるトランプ米大統領の弾劾機運の高まりを背景に下げが加速し、S&P総合500種の下落率は約1カ月ぶりの大きさとなった。
トランプ大統領は24日、7月に行ったウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談前に同国に対する約4億ドル規模の支援を保留するよう指示したことを確認。ただ、次期大統領選の民主党有力候補であるバイデン前副大統領に打撃を与えることを目的にウクライナに圧力を掛けたとされる疑惑は否定した。
複数の報道によると、民主党のペロシ下院議長は同日、トランプ大統領弾劾に向けた正式調査を開始する方針を表明する見通し。トランプ氏はツイッターへの投稿で、25日にゼレンスキー大統領との電話会談の記録を完全な形で公表する方針を明らかにした。
ウェドブッシュ証券の株式トレーディング部マネジングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は「市場のボラティリティーは高まっており、今後数日中に双方向に動く可能性がある」と指摘。
「恐怖指数」と呼ばれるシカゴ・オプション取引(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数) (VIX)は17.05と4.3%上昇した。
主要株価指数は序盤に上げる場面もあったが、トランプ大統領がこの日の国連総会で行った演説で中国の通商を巡る慣行を改めて非難し、通商協議で望ましくない合意は容認しないと述べたことで下げに転じた。
キングスビュー・アセットマネジメントのポール・ノルテ氏は、市場にとって現時点でより重要な問題は弾劾手続きより貿易戦争だとし、「弾劾の根拠がどれだけ明確かは不明で、どう展開するか分からない」と述べた。
引け後に第1・四半期決算を発表するナイキ (N:NKE)は0.6%下落した。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.20対1の比率で上回った。ナスダックは3.43対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は76億8000万株。直近20営業日の平均は72億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 26807.77 -142.22 -0.53 27034.0 27079. 26704. (DJI)
7 68 96
前営業日終値 26949.99
ナスダック総合 7993.63 -118.84 -1.46 8147.24 8158.8 7969.6 (IXIC)
4 6
前営業日終値 8112.46
S&P総合500種 2966.60 -25.18 -0.84 3002.43 3007.9 2957.7 (SPX)
8 3
前営業日終値 2991.78
ダウ輸送株20種 10333.31 -49.35 -0.48 (DJT)
ダウ公共株15種 874.74 +10.41 +1.20 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1551.99 -26.10 -1.65 (SOX)
VIX指数 17.00 +2.09 +14.02 (VIX)
S&P一般消費財 939.04 -11.31 -1.19 (SPLRCD)
S&P素材 361.71 -3.52 -0.96 (SPLRCM)
S&P工業 651.05 -4.19 -0.64 (SPLRCI)
S&P主要消費財 622.58 +1.43 +0.23 (SPLRCS)
S&P金融 463.36 -4.40 -0.94 (SPSY)
S&P不動産 243.13 -0.26 -0.11 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 445.38 -7.38 -1.63 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1050.10 -9.60 -0.91 (SPXHC)
S&P通信サービス 167.70 -2.28 -1.34 (SPLRCL)
S&P情報技術 1399.08 -14.49 -1.03 (SPLRCT)
S&P公益事業 327.93 +3.43 +1.06 (SPLRCU)
NYSE出来高 10.08億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 21730 - 210 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 21705 - 235 大阪比 <0#NIY:>