25日の香港市場は値下がり。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比335.65ポイント(1.28%)安の25945.35ポイントと反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が102.25ポイント(1.00%)安の10168.78ポイントと8日続落した。
指数はそろって約3週ぶりの安値水準に落ち込んでいる。
売買代金は755億7400万香港ドルと比較的に低水準が続いた(24日は752億2400万香港ドル)。
米中対立の警戒感が強まる流れ。
10月初旬に予定される閣僚級の米中協議は難航するとの見方が一段と広がった。
トランプ米大統領は24日に国連総会で演説し、中国の通商スタンスを改めて非難。
中国との通商協議に言及し、米国にとって望ましくない合意はしないと強調した。
取引時間中に、「中国は米国産豚肉の購入拡大を準備中」と関係者の話として伝わったものの、現時点で好感する買いは限定的。
報道によれば、中国企業はスミスフィールド・フーズなどの輸出業者に価格を問い合わせたという。
スミスフィールド・フーズを傘下に擁するブタ肉生産世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)は一時4.3%安と急落していたが、引けでは2.3%安と下げ幅をやや縮小した。
ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(50のうち47が下落)。
バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が5.3%安、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が3.7%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が3.1%安と値下がり率上位に並んだ。
医薬品株に関しては、「集中調達」が全国に広がるなかで薬価引き下げの警戒感が再び強まっている。
セクター別では、スマホや半導体などハイテク関連が安い。
上記した瑞声科技のほか、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が4.4%、舜宇光学科技(2382/HK)が3.0%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.2%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が3.3%ずつ値を下げた。
中国自動車セクターもさえない。
比亜迪(BYD:1211/HK)が4.1%安、吉利汽車HD(175/HK)が3.0%安、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.9%安、長城汽車(2333/HK)が1.5%安で引けた。
他の個別株動向では、段ボール原紙メーカーの玖龍紙業(2689/HK)が5.5%安と急落。
通期業績の5割減益が売り材料視された。
本土市場は反落。
主要指標の上海総合指数は、前日比1.00%安の2955.43ポイントで取引を終えた。
ハイテク株が安い。
自動車株、医薬品株、インフラ関連株、資源・素材株なども売られた。
半面、銀行株はしっかり。
消費関連株や海運株の一角も物色された。
【亜州IR】