[フランクフルト 25日 ロイター] - ドイツの検察当局は、ダンスケ銀行 (CO:DANSKE)と資金洗浄疑惑に関連してドイツ銀行 (DE:DBKGn)のフランクフルト本社に家宅捜索に入った。フランクフルト検察が25日、明らかにした。
検察当局によると、ドイツ銀が資金洗浄に関与したか、また同行が遅滞なく不審な取引を当局に報告したかどうかが捜査の焦点となっている。
デンマークのダンスケ銀を巡っては、同行のエストニア支店を通した総額2000億ユーロ(2200億ドル)の不審な取引に関連してデンマークとエストニアのほか、米国や英国などが捜査を進めている。
ドイツ銀のフランクフルト本社への家宅捜索は24日に開始され、現在も継続中。当局は検察官3人と連邦犯罪警察官9人を投入して家宅捜索を行っており、いつ終了するかは分からないとしている。
検察当局によると、捜査の対象となっているのは2014─18年の取引で、この期間にドイツ銀で勤務していた不審な人物1人が捜査線上に上がっている。
ドイツ銀は捜査に協力しているとの声明を発表。当局の要請に従い可能な限りの文書を自主的に提出しているとした。
ドイツ銀を巡っては、世界の指導者や著名人らがタックスヘイブン(租税回避地)を利用していた実態を暴露した「パナマ文書」に関連して18年にフランクフルトとその周辺の支店に家宅捜索に入ったほか、17年にはモスクワ、ロンドン、ニューヨーク間の架空取引が資金洗浄に利用された疑いがあるとして約7億ドルの罰金が課された。この件に関しては米司法省が現在も調査を続けている。