[ニューヨーク 30日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレー (N:MS)とバンク・オブ・アメリカ (N:BAC)は企業のために従業員報酬を管理するサービスを拡大させている。国内の富裕層向けサービスで二強の両社は、報酬管理事業がより若い世代や中間所得層と関係を構築する機会になると期待している。
モルガンは8億5000万ドルで企業向けに株式報酬プランの管理サービスを手掛けるカナダのソリアム・キャピタルを買収しており、この買収を軸に報酬管理事業を拡大している。
約3400社を顧客として抱えるソリアムを「シェアワークス」に社名変更し、企業の繰越報酬制度の管理や医療貯蓄口座、学生ローンの借り換えといったサービスの提供を計画している。
一方、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)はこれまで年金・退職金管理に注力、確定拠出年金(401k)や医療貯蓄口座といった事業が大きく伸びてきた。同社はこの分野で現在、3万社を顧客として持つ。
企業向けの従業員報酬管理サービスはここ数年で競争が増しており、フィデリティ、バンガード、TIAAがこれまで一貫してトップ3を占めてきた。