水曜日の米株式市場はパウエルFRB議長の議会証言を好感し、ダウ平均とS&P500が史上最高値を更新して終了している。ダウ平均は0.33%高の27,783.59、S&P500は0.07%高の3,094.04、ナスダック総合指数は0.05%安の8,482.10だった。
ウォルト・ディズニー (NYSE:DIS)はビデオストリーミングサービスの「Disney +」に1000万人以上が加入したと発表したことで、7.35%上昇し、1年ぶりに最高値を更新した。ウォルト・ディズニー1社でダウ平均の92ポイント上昇分のうち68ポイントも押し上げている。またアップルも独自のストリーミングサービスを始める準備をしており1%上昇して史上最高値を更新した。
パウエルFRB議長は上下両院合同経済委員会での証言に臨み、現状の景気がFRBの見通しと概ね一致するなら現行の金融政策は引き続き適切となると述べ、当面の利上げや利下げはないことを示唆した。ただし、世界経済の低い成長と貿易問題はリスクとして留意しており、経済状況が悪化すれば利下げ再開をする用意があることも暗に示した。
ウォールストリートジャーナルは中国が米国から購入する農産物の総額を決めることを望んでおらず、交渉は暗礁に乗り上げていると報じた。また、中国はいつでも農産物購入を停止できるとも述べていると報道している。トランプ大統領はかつて最大500億ドル分の購入を中国が約束したと述べていた。
シスコ・システムズ (NASDAQ:CSCO)はInvesting.comがまとめた市場予想を上回る四半期決算を発表したが、今後の弱い四半期見通しが嫌気され時間外取引で約4%下落している。
米10年債利回りは火曜日の1.909%から1.886%に低下。ドル円は108.80円。日経225先物は2万3310円、ドルオフショア人民元は7.0299、ドルウォンは1,170.87。
本日の日経平均株価は高値圏でのもみあいか。米株式市場が概ね上昇しているのは好材料だが、ドル円は108円台で推移し、農産物交渉等の米中貿易協議の不透明感もあるため上値を抑える可能性がある。本日は2万3200円~2万3400円での推移を予想する。