[キエフ 10日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、同国の旅客機が今週イランで墜落したことについて「ミサイルで撃墜された可能性は排除できないが、まだ確認できていない」とフェイスブックに投稿した。
10日に予定しているポンペオ米国務長官との会談で、調査について協議する予定としている。
大統領は「メディアで報道された各国首脳の発言を踏まえ、特に米政府、カナダ政府、英政府など、すべての海外パートナーに対し、墜落に関するデータと証拠を調査委員会に提出するよう求める」と述べた。
カナダのトルドー首相は9日、複数の筋から入手した情報として、旅客機はイランのミサイルによって撃墜された可能性が高いと表明。
米当局者も9日、様々な衛星データを基に、旅客機が対空ミサイルで撃墜された可能性が高いとの結論を出したと述べた。同機はイランのレーダーに捕捉されていたという。
またポンペオ米国務長官も10日、対イラン追加制裁に関する会見で「旅客機がイランのミサイルで撃墜された可能性があると考えている」と発言した。
ゼレンスキー大統領は9日、イランのロウハニ大統領と会談。ロウハニ大統領は、ウクライナの調査団が必要とするデータへの完全かつ迅速なアクセスを提供することを確約した。
また、ウクライナのプリスタイコ外相は10日、イランが事故調査に協力的だとし、原因究明についていかなる手段も排除しないと指摘した。
一方、旅客機がミサイル攻撃を受けたとの見方を否定しているイランは10日、回収された事故機のブラックボックスの記録を抽出して保存するとし、ロシア、カナダ、フランス、ウクライナなどに調査への協力を依頼する可能性があると明らかにした。ただ、調査には1─2年かかる見通しだとも述べた。
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