[北京 17日 ロイター] - 中国国家統計局が発表した2019年のアルミニウム生産量は3504万トンで、過去最高を記録した2018年から0.9%減少した。需要の減少や米中貿易摩擦、大手の精錬所の稼働停止などが影響した。年間の生産量が減少するのは10年ぶり。
国家統計局のウェブサイトによると、年間生産量が前回減少したのは2009年となっているが、国際アルミニウム協会の推定では、中国のアルミ生産は21世紀に入ってから毎年増加している。
年間生産量が減少、大手の精錬所が8月に予定外の稼働停止に追い込まれたことが背景。最大手の中国宏橋集団 (HK:1378)が山東省の洪水によって一部の生産ラインを閉鎖したほか、信発集団の新疆ウイグル自治区にある工場で爆発が起きた。
中国経済の減速がアルミ産業に及ぼした影響も鮮明だ。
中国有色金属工業協会の調査部門は2019年11月、同年の国内アルミ消費が30年ぶりに減少するとの見通しを示していた。
国家統計局によると、12月のアルミ生産は前月比4.9%増の304万トン。稼働を停止していた精錬所が相次いで再開したことが寄与した。過去最高を記録した2018年12月からは0.7%減少したが、月次としては過去2番目の生産量。
ロイターが算出した12月の1日当たりの平均生産量は9万8000トン。11月の9万6600トンから増加した。
CMグループのアナリストによると、12月に稼働を再開した精錬所の生産能力は合計100万トン近い。これらの精錬所の大半が青海省や新疆ウイグル自治区など西部にある。
銅、アルミ、鉛、亜鉛、ニッケルなど非鉄金属10種類の12月の生産量は531万トンで、過去最高だった11月の記録511万トンを更新した。前年比でも4.7%増加した。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200117T064551+0000