[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種 (SPX)とナスダック総合 (IXIC)が最高値を更新して取引を終えた。中国の追加刺激策への期待から新型コロナウイルスの感染拡大による経済への影響を巡る懸念が後退した。
米連邦準備理事会(FRB)が19日公表した1月28─29日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、新型ウイルスの感染拡大に伴う新たなリスクを認める一方、年内の金利据え置きについて慎重ながらも楽観的な見方を示したことも、市場を支援した。[nL4N2AJ4B7]
中国本土での新たな感染者は2日連続で減少した。[nL4N2AJ0VY]
市場関係者を対象にした調査によると、中国人民銀行(中央銀行)は20日に銀行貸し出しの指標金利であるローンプライムレート(LPR)を引き下げる見通しだ。[nL4N2AJ2JJ]
キングズビュー・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ポール・ノルテ氏は「投資家の間では、新型コロナウィルスを巡る状況は最悪期を脱したとの安心感が広がっているようだ」と指摘。「中央銀行の支援に勇気づけられている」と語った。
アップル (O:AAPL)は1.4%上昇。1─3月期の売上高が新型ウイルスの影響を受けるとの見通しを受けた前日下落分の大方を回復した。
S&P情報技術セクター (SPLRCT)は1.1%高。上昇率は主要11セクターの中で、エネルギーセクター (SPNY)の1.3%に次ぐ2番目の大きさだった。新型ウイルスの新たな感染者減少を受け、原油価格は2%上昇した。[nL4N2AJ44Z]
インベスコのチーフ・グローバルマーケットストラテジスト、クリスティナ・フーパー氏は「複数の有名企業が新型ウイルスに言及し、業績への影響を警告しているようだが、きょうの取引では、政策支援(があること)や感染ペース鈍化が意識された」との見方を示した。
半導体大手エヌビディア (O:NVDA)は6.1%急伸し、情報技術セクターの上げを主導した。バーンスタインが投資判断を「アウトパフォーム」に引き上げたことが好感された。
位置情報システム(GPS)機器メーカー、ガーミン (O:GRMN)も6.7%急伸。通期売上高見通しがアナリストの予想を上回った。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.31対1の比率で上回った。ナスダックでは1.54対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は72億2000万株。直近20営業日の平均は75億7000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 29348.03 +115.84 +0.40 29312.70 29409.09 29274.38 (DJI)
前営業日終値 29232.19
ナスダック総合 9817.18 +84.44 +0.87 9782.81 9838.37 9777.10 (IXIC)
前営業日終値 9732.74
S&P総合500種 3386.15 +15.86 +0.47 3380.39 3393.52 3378.83 (SPX)
前営業日終値 3370.29
ダウ輸送株20種 10943.24 +77.66 +0.71 (DJT)
ダウ公共株15種 950.01 -10.88 -1.13 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1979.50 +50.38 +2.61 (SOX)
VIX指数 14.37 -0.46 -3.10 (VIX)
S&P一般消費財 1048.28 +4.89 +0.47 (SPLRCD)
S&P素材 379.92 +0.75 +0.20 (SPLRCM)
S&P工業 708.42 -0.38 -0.05 (SPLRCI)
S&P主要消費財 662.06 -0.55 -0.08 (SPLRCS)
S&P金融 515.37 +3.77 +0.74 (SPSY)
S&P不動産 255.78 -3.53 -1.36 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 411.79 +5.37 +1.32 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1210.55 +5.47 +0.45 (SPXHC)
S&P通信サービス 192.97 +0.71 +0.37 (SPLRCL)
S&P情報技術 1801.61 +19.38 +1.09 (SPLRCT)
S&P公益事業 355.20 -3.93 -1.09 (SPLRCU)
NYSE出来高 8.63億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 23590 + 220 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物3月限 円建て 23585 + 215 大阪比 <0#NIY:>
*内容を追加して再送します。