[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米国株式市場は、ダウ工業株30種とS&P総合500種が5日続落して取引を終えた。下げ幅はここ数日に比べて縮小したものの、新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を巡るニュースに敏感に反応して不安定な展開となった。
S&P500 (SPX)は朝方に1.7%上昇する場面もあったが、ニューヨーク州ナッソー郡当局が、中国に渡航し、新型ウイルスに感染した恐れのある83人について経過観察を行っていると明らかにすると、この日の安値を付けた。ただクオモ州知事は、州内で感染は確認されていないと強調した。[nL3N2AQ4S5]
米食品医薬品局(FDA)当局者が新型ウイルスはパンデミック(世界的な大流行)に向かっているとの見方を示したとの報道が伝わったことも相場を圧迫した。
これより先、ドイツのシュパーン保健相も、国内で感染経路の分からない感染が増加したことを受け、同国での流行が始まったという認識を示した。[nL2N2AQ1AU]
トランプ大統領は2330GMT(日本時間27日午前8時30分)から新型ウイルスについて記者会見を行う。
この日の売買代金は依然として通常を大幅に上回る水準となったが、市場では、S&P500の下げ幅がここ2日と比べて縮小したことに安どの声も聞かれた。
セクター別ではエネルギー (SPNY)の下げが約3%と目立った。半面、情報技術(IT) (SPLRCT)は0.4%高とアウトパフォームした。
ダウは12日に付けた終値ベースの最高値を8.8%下回る水準で引けた。S&P500も19日に付けた終値ベースの最高値から約8%、ナスダックは8.5%、それぞれ下落している。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.94対1の比率で上回った。ナスダックでも1.73対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は118億6000万株と、前日の123億3000万株から減少したものの、直近20営業日の平均82億3000万株は依然として大幅に上回った。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 26957.59 -123.77 -0.46 27159.46 27542.78 26890.97 (DJI)
前営業日終値 27081.36
ナスダック総合 8980.78 +15.16 +0.17 9011.55 9148.32 8927.80 (IXIC)
前営業日終値 8965.61
S&P総合500種 3116.39 -11.82 -0.38 3139.90 3182.51 3108.99 (SPX)
前営業日終値 3128.21
ダウ輸送株20種 9840.89 -220.57 -2.19 (DJT)
ダウ公共株15種 906.97 -8.80 -0.96 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1749.95 +3.84 +0.22 (SOX)
VIX指数 27.52 -0.33 -1.18 (VIX)
S&P一般消費財 962.01 -6.72 -0.69 (SPLRCD)
S&P素材 351.05 -1.20 -0.34 (SPLRCM)
S&P工業 650.42 -5.21 -0.80 (SPLRCI)
S&P主要消費財 633.63 -3.10 -0.49 (SPLRCS)
S&P金融 473.01 -3.21 -0.67 (SPSY)
S&P不動産 247.45 -2.19 -0.88
S&Pエネルギー 358.94 -10.98 -2.97 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1128.63 -1.16 -0.10 (SPXHC)
S&P通信サービス 178.08 -0.37 -0.21 (SPLRCL)
S&P情報技術 1623.63 +6.45 +0.40 (SPLRCT)
S&P公益事業 340.61 -3.32 -0.97 (SPLRCU)
NYSE出来高 14.30億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 22220 - 110 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 22205 - 125 大阪比