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日経平均は大幅に5日続落、5営業日で下落幅2300円近くに

発行済 2020-02-28 12:25
更新済 2020-02-28 12:41
© Reuters.  日経平均は大幅に5日続落、5営業日で下落幅2300円近くに

 日経平均は大幅に5日続落。

763.46円安の21184.77円(出来高概算9億7000万株)で前場の取引を終えている。

 27日の米株式市場でNYダウは大幅に6日続落。

終値では1190ドル安と過去最大の下げ幅を記録した。

新型コロナウイルスの感染が世界で広がり、カリフォルニア州でも新型感染者が確認されたことなどから、世界経済への悪影響に対する懸念が一段と強まった。

米10年物国債利回りが過去最低を更新し、円相場は一時1ドル=109円台まで上昇。

本日の東京株式市場でもリスク回避的な売りが広がり、日経平均は430円安からスタートすると、前場中ごろには21182.69円(765.54円安)まで下落する場面があった。

 個別では、売買代金上位のソフトバンクG (T:9984)、任天堂 (T:7974)、ソニー (T:6758)、ファーストリテ (T:9983)、トヨタ自 (T:7203)などが軒並み3%前後の下落。

信越化 (T:4063)やKDDI (T:9433)は5%超の下落となった。

第1四半期決算が減益となったパーク24 (T:4666)に加え、映画公開を延期した東宝 (T:9602)など新型肺炎の影響が出てきた企業の株価も下げが目立つ。

また、ジンズメイト (T:7448)などが東証1部下落率上位に顔を出した。

一方、売買代金上位ではOLC (T:4661)が逆行高。

2月既存店売上が2ケタ増収となったクスリのアオキ (T:3549)などドラッグストア株の上げが目立ち、厚生労働省が保育所に開所要請したことを受けてライクキッズ (T:6065)が東証1部上昇率トップとなった。

 セクターでは、全33業種がマイナスとなり、不動産業、鉱業、証券などが下落率上位だった。

東証1部の値下がり銘柄は全体の96%、対して値上がり銘柄は3%となっている。

 前日のNYダウが過去最大の下げ幅を記録し、本日の日経平均もこうした流れを引き継いで25日に匹敵する下落となっている。

21日からの5営業日の下落幅は2300円近くに、また1月17日の取引時間中に付けた直近高値24115.95円からの下落幅は3000円近くに達し、損失限定やリスク回避を目的とした売りを招いているとみられる。

マザーズ指数は一時706.12ptと、2016年2月以来の水準まで下落。

個人投資家も信用取引の追加証拠金(追い証)差し入れを回避するため投げ売りの様相だろう。

日経レバETF (T:1570)は25日以降、信用取引の買い持ち高が積み上がっていたようだが、こうした投資家の損失も大きいと考えられる。

 安倍首相が3月2日から小中学校や高校、特別支援学校を臨時休校するよう要請したが、OLCも東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを今月29日から3月15日まで臨時休園すると発表。

専門家からは4~5月が流行のピークになるとの意見も出てきており、収束は見通しづらい。

また、内需系・外需系と広範な企業が影響を受けるとみられ、いきおい投資資金は巣ごもり消費、衛生用品販売、教育支援等の関連銘柄に集中しやすくなっている。

(小林大純)

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