[ニューヨーク 20日 ロイター] - 米国株式市場は反落。主要3指数はそろって約4%下落し取引を終えた。ニューヨーク、カリフォルニア両州が新型コロナウイルス感染拡大防止に向け、外出禁止令などの厳格な措置を打ち出したことで、経済への影響を巡る懸念が高まった。
また、主要3指数は週足で2008年10月以来の大幅安となった。
しかし、投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数) (VIX)は66.04に低下。投資家の間からは売りが幾分落ち着きつつある兆候の可能性があるとの声が聞かれた。
ニューヨーク州のクオモ知事はこの日、全ての非必須とされる事業の営業停止と非必須の従業員の在宅勤務を義務付けるよう命じた。カリフォルニア州でも前日、約4000万人の住人に外出禁止令が発令された。
また、トランプ政権は、米・メキシコ政府が両国の国境で不要不急の移動を制限する方針で合意したと発表。米国は今週、カナダとも同様の措置で合意している。
米国内での新型コロナ感染者数は増加しており、米疾病対策センター(CDC)によると、19日時点で感染者は1万5268人に達した。
ロバートWベアードの投資ストラテジスト、ウィリー・デルウィッシュ氏は、新型コロナが「多くの経済活動、ビジネスに影響する」とし、「株式市場は景気がどの程度悪化するかを見極めようとしている。州全体の閉鎖やネガティブと受け取られるだろう」と述べた。
個別銘柄では通信大手AT&T (N:T)が8.7%安。新型コロナ流行が業績に著しい影響を及ぼす可能性があるとの見通しを示し、40億ドルの自社株買い計画を撤回したことが嫌気された。
また、この日は株価指数先物、株価指数オプションなど4つの取引期日が重なるクアドラプル・ウィッチングだったため、値動きの荒い展開に拍車が掛かったとみられる。
市場では足元、米上院が検討している1兆ドル規模の景気刺激策の行方が注目される見通し。
ロイターの調査によると、エコノミストは世界経済がすでにリセッション(景気後退)に陥っているとの見方が大勢。
ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.27対1の比率で上回った。ナスダックでも1.55対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は185億6000万株。直近20営業日の平均は155億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 19173.98 -913.21 -4.55 20253.1 20531. 19094. (DJI)
5 26 27
前営業日終値 20087.19
ナスダック総合 6879.52 -271.06 -3.79 7248.07 7354.4 6854.6 (IXIC)
前営業日終値 7150.58
S&P総合500種 2304.92 -104.47 -4.34 2431.94 2453.0 2295.5 (SPX)
前営業日終値 2409.39
ダウ輸送株20種 6837.72 -241.01 -3.40 (DJT)
ダウ公共株15種 646.13 -49.79 -7.15 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1298.54 -42.68 -3.18 (SOX)
VIX指数 66.04 -5.96 -8.28 (VIX)
S&P一般消費財 711.34 -19.85 -2.71 (SPLRCD)
S&P素材 254.16 -9.29 -3.53 (SPLRCM)
S&P工業 431.44 -22.91 -5.04 (SPLRCI)
S&P主要消費財 516.28 -36.09 -6.53 (SPLRCS)
S&P金融 312.65 -10.57 -3.27 (SPSY)
S&P不動産 167.95 -9.73 -5.48
S&Pエネルギー 193.93 +1.85 +0.96 (SPNY)
S&Pヘルスケア 916.59 -38.95 -4.08 (SPXHC)
S&P通信サービス 138.30 -6.72 -4.63 (SPLRCL)
S&P情報技術 1251.66 -57.91 -4.42 (SPLRCT)
S&P公益事業 240.57 -21.43 -8.18 (SPLRCU)
NYSE出来高 28.01億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 17365 + 815 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 17030 + 480 大阪比