[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米国株式市場では、不安定な取引の中、S&P総合500種とダウ工業株30種が下落して終了した。市場では新型コロナウイルスの新規感染件数の増加への懸念と景気回復への期待がせめぎ合っている。
キーター・グループのマネジングパートナー、マシュー・キーター氏は「一方には連邦準備理事会(FRB)による刺激策と消費支出の増加への期待、もう一方には世界的な新型ウイルス感染再拡大への懸念があり、市場では相反する力学が働いている」と述べた。
アップル (O:AAPL)はこの日、感染の再拡大を受けフロリダ州、アリゾナ州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州の11店舗を再び一時閉鎖すると発表した。キーター氏は「アップルは(危険を知らせるシグナルとなる)炭鉱のカナリアだ。新型ウイルス感染が再び拡大している一部の州で他の企業もアップルに続く」と指摘。ただ「同時に、FRBは現状を詳細に把握しており、必要に応じて対策を講じるとの期待も出ている」と述べた。[nL4N2DW3C7]
パウエルFRB議長はこの日、オハイオ州の地元関係者が主催した雇用に関するビデオ会議で「米経済は立ち直るが、時間と努力が必要になる。この先は困難な道が待ち受けている」と述べている。[nL4N2DW3BF]
S&P500の11部門のうち、上昇したのはヘルスケア部門 (SPXHC)のみ。航空株が大きく売られ、S&P1500航空株指数<.SPCOMAIR>は4.2%安となった。
映画館チェーン大手AMCエンターテインメント・ホールディングス (N:AMC)は2.0%安。同社は前日、国内で450の映画館の営業を7月15日に再開すると発表。この日は国内の全ての映画館で入館者にマスク着用を義務付けるとした。[nL4N2DW3FT]
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.66対1の比率で上回った。ナスダックでは1.15対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は158億4000万株。直近20営業日の平均は131億7000万株。夏の間は金曜日は商いが薄くなることが多いが、この日はオプションや先物の決済日が重なるクアドルプル・ウィッチングにあたった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 25871.46 -208.64 -0.80 26213.1 26451.4 25759.6 (DJI)
0 4 6
前営業日終値 26080.10
ナスダック総合 9946.12 +3.07 +0.03 10042.1 10053.9 9872.94 (IXIC)
3 1
前営業日終値 9943.05
S&P総合500種 3097.74 -17.60 -0.56 3140.29 3155.53 3083.11 (SPX)
前営業日終値 3115.34
ダウ輸送株20種 9077.75 -129.88 -1.41 (DJT)
ダウ公共株15種 770.61 -28.13 -3.52 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1966.79 -13.35 -0.67 (SOX)
VIX指数 35.12 +2.18 +6.62 (VIX)
S&P一般消費財 1039.83 -4.67 -0.45 (SPLRCD)
S&P素材 351.93 -1.11 -0.31 (SPLRCM)
S&P工業 582.81 -7.48 -1.27 (SPLRCI)
S&P主要消費財 606.01 -3.92 -0.64 (SPLRCS)
S&P金融 396.68 -2.69 -0.67 (SPSY)
S&P不動産 218.11 -2.27 -1.03 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 296.40 -5.05 -1.67 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1169.95 +10.10 +0.87 (SPXHC)
S&P通信サービス 183.56 -0.59 -0.32 (SPLRCL)
S&P情報技術 1793.72 -13.82 -0.76 (SPLRCT)
S&P公益事業 288.92 -9.25 -3.10 (SPLRCU)
NYSE出来高 32.80億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 22350 - 160 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物9月限 円建て 22290 - 220 大阪比 <0#NIY:>
(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)