[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米国株式市場は反発して取引を終えた。指標で労働市場の回復鈍化が示されたほか、追加の新型コロナウイルス経済対策への期待が高まる中、不安定な展開となった。
今週の米株市場は、追加刺激策の協議を巡るニュースに左右されている。
民主党のペロシ下院議長は22日、追加の新型コロナウイルス経済対策を巡る政権との協議は進展しており、同法案が「非常に近く」まとまる可能性があると語った。
一方、国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は、「重要な政策の相違」が残っているとし、11月3日の大統領選前に解消されそうにないと警告した。
ハーベスト・ボラティリティー・マネジメントのトレーディング責任者、マイク・ジグモント氏は、こうした景気刺激策のうわさに市場が慣れてきたと述べ、「新しいうわさは以前よりも影響が小さくなっているようだ」と指摘。また、追加刺激策が新たな強気トレンドにつながるか確信できないとも語った。
米労働省が22日発表した17日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は78万7000件と、前週の84万2000件から減少したものの、依然として高止まりし、新型コロナウイルス禍からの回復の遅れがあらためて浮き彫りとなった。
セクター別では、エネルギー株 (SPNY)が4.16%高、金融株 (SPSY)が1.88%高と上昇率が大きかった。
市場では、この日夜に行われる最後の大統領候補討論会に注目が集まっている。
企業決算については、これまでにS&P総合500種採用企業の約5分の1が発表。リフィニティブによると、84.1%が予想を上回った。
電気自動車大手テスラ (O:TSLA)は0.7%高で終了。前日発表した第3・四半期決算は、売上高が過去最大の約88億ドルに伸び、5四半期連続の黒字になった。
飲料大手コカ・コーラ (N:KO)は1.4%高。この日発表した第3・四半期決算は、新型コロナの影響で売上高が引き続き減少したものの、市場予想ほど落ち込まなかったほか、利益も予想を上回った。
素材科学のダウ (N:DOW)は四半期利益が予想を上回ったものの、0.6%下落した。
製薬のギリアド・サイエンシズ (O:GILD)は引け後の時間外取引で3%超上昇。米食品医薬品局(FDA)が、同社の抗ウイルス薬「レムデシビル」を新型コロナ感染症で入院を必要とする患者の治療薬として承認した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.90対1の比率で上回った。ナスダックでも1.68対1で値上がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 28363.66 +152.84 +0.54 28197.42 28421.31 28040.18 (DJI)
前営業日終値 28210.82
ナスダック総合 11506.01 +21.31 +0.19 11526.98 11548.77 11369.29 (IXIC)
前営業日終値 11484.69
S&P総合500種 3453.49 +17.93 +0.52 3438.50 3460.53 3415.34 (SPX)
前営業日終値 3435.56
ダウ輸送株20種 11748.55 +23.53 +0.20 (DJT)
ダウ公共株15種 891.28 +14.18 +1.62 (DJU)
フィラデルフィア半導体 2370.45 +3.19 +0.13 (SOX)
VIX指数 28.08 -0.57 -1.99 (VIX)
S&P一般消費財 1238.94 +0.60 +0.05 (SPLRCD)
S&P素材 413.14 +1.90 +0.46 (SPLRCM)
S&P工業 683.01 +5.09 +0.75 (SPLRCI)
S&P主要消費財 670.57 -1.49 -0.22 (SPLRCS)
S&P金融 417.99 +7.71 +1.88 (SPSY)
S&P不動産 219.28 -1.69 -0.77 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 231.24 +9.23 +4.16 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1251.08 +18.32 +1.49 (SPXHC)
S&P通信サービス 202.44 +1.70 +0.85 (SPLRCL)
S&P情報技術 2085.95 -9.88 -0.47 (SPLRCT)
S&P公益事業 328.35 +4.71 +1.46 (SPLRCU)
NYSE出来高 8.86億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23600 + 100 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 23580 + 80 大阪比 <0#NIY:>