[ハンブルグ 18日 ロイター] - 独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は、高級車部門ポルシェの上場を検討している。VWがソフトウエアと電動車のメーカーに移行するために必要な資金の確保が目的だ。事情に詳しい関係者が18日明らかにした。
関係者は「そうした話が存在する」と述べたが、役員会で議論する段階にはまだほど遠く、年内に上場が実施される見込みはないとくぎを刺した。
独月刊誌「マネジャー・マガジン」は、VWがポルシェ株の最大25%を上場し、その評価額は200億-250億ユーロ(240億-300億ドル)に上る可能性があると伝えている。
VWと、VW筆頭株主で株式31.4%と議決権53.1%を握るポルシェ・オートモービル・ホールディングは、いずれもコメントを拒否した。
ポルシェ上場観測は初めて浮上したわけではない。2018年にはポルシェのメシュケ最高財務責任者(CFO)が、VWから分離上場すれば企業価値は最大700億ユーロになると指摘し、フェラーリやアストン・マーティンも上場の恩恵を享受した点を挙げた上で、ポルシェも自社の魅力を高める工夫を考えるべきだと語っている。