[東京 19日 ロイター] - 19日午前の東京株式市場で、日経平均は3日続落した。前営業日比288円67銭安の2万9947円42銭で、3万円を下回って午前の取引を終えた。前日の米国株安を嫌気し、日経平均は朝方から軟調に推移。主力銘柄で利益確定売りが優勢となった。下げ幅は一時300円を超える場面もあり、幅広い業種で売りが先行した。
TOPIXは0.76%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆2132億円。東証33業種中、パルプ・紙、海運業の2業種は値上がり。反面、鉱業、空運業、石油・石炭製品など31業種は値下がりした。
市場からは「金利上昇懸念から米国でグロース株が売られており、日本株市場でも大型のグロース株を中心に売りが優勢となっているようだ。金利の動向がどうなるかが今後の焦点になるだろう」(みずほ証券のマーケットストラテジスト、倉持靖彦氏)との声が聞かれた。
また、18日の東京株式市場では、前場のTOPIXが前営業日比0.54%安となったものの、日銀は通常のETF(上場投資信託)の購入を見送った。これまでマーケット参加者の間では、前場のTOPIXが0.5%以上のマイナスになると日銀がETFを購入するとの観測が広がっていたが、「日経平均が約30年ぶりの高値で推移している中、(ETFの買い入れについて)日銀も柔軟に対応するということではないか」(倉持氏)との見方が出ていた。
個別では、東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体関連株が堅調。ファーストリテイリングは朝方上昇し、連日の上場来高値更新となったものの、その後は利益確定売りに押され2.9%安となった。
東証1部の騰落数は、値上がり468銘柄に対し、値下がりが1644銘柄、変わらずが78銘柄だった。