[ニューヨーク 18日 ロイター] - 米下院金融サービス委員会が18日に開いた米ゲーム販売ゲームストップ株の乱高下を巡る公聴会では、株価下落を見越した取引である空売りが焦点となり、議員の質問を受けた株式取引アプリのロビンフッド・マーケッツやヘッジファンドの幹部らの一部から是正策を求める声が上がった。
ゲームストップの空売り残は1月のピーク時に、発行済み株式の140%程度に膨れた。
ロビンフッドのブラッド・テネフ最高経営責任者(CEO)は「同一株を回数無制限で空売りできるというのは病的で、是正が必要だ」と訴えた。
空売りのための貸株を適切に追跡できるように市場のインフラを刷新する必要性も指摘した。
ヘッジファンドのメルビン・キャピタルのガブリエル・プロトキンCEOはゲームストップの問題を受けてヘッジファンド業界の空売り需要が今後、落ち込む可能性があると予想。
メルビンは2014年以降、ゲームストップ株を空売りしてきた。個人投資家が1月に同株を一斉に買い、株価が1400%急騰したため、メルビンに巨額の損失が発生。個人投資家の投機買いで空売り勢は損切りの買い戻しを余儀なくされた。
ヘッジファンドのシタデルは1月25日にメルビンに20億ドルを投じた。メルビンはゲームストップのポジションを同27日に閉じた。
シタデルのケン・グリフィンCEOは空売りを巡る制度改革に関し、「ゲームストップの空売りは例外的で、空売りの極端な側面に関する他に例を見ない状況について、法的修正まで踏み込む必要があるとの確信はない」と語った。