[シドニー 19日 ロイター] - 経営破綻した英金融サービス会社グリーンシル・キャピタルの管財人は19日、34の債権者が豪親会社に届け出た債権の総額が17億5000万豪ドル(13億5000万米ドル)強に上ったと明らかにした。
事情に詳しい関係筋によると、ソフトバンクグループがこのうち約11億5000万ドルを占めている。ソフトバンクGの担当者からは今のところコメントを得られていない。
管財人を務める国際会計事務所グラントソントンによると、グリーンシルの豪親会社もグリーンシルUKに対する8億ドル弱の債権を保有している。
グリーンシル・キャピタルは今月、英国の裁判所に破産申請を行った。グラントソントンによると、豪親会社はグリーンシルの管理業務と本社機能を支援しているが限定的な業務にとどまっている。
グラントソントンの発表文によると、ドイツ銀行協会からも20億ユーロ(23億8000万ドル)近くの債権があるとの通知が豪親会社に寄せられた。発表文は「この債権は会社の会計帳簿に記載されておらず、管財人の正式な確認は取れていない」としている。
債権額は確定しておらず、グリーンシルの豪親会社の社員が保有する債権は含まれていないとした。社員のうち35人はリストラされたという。
19日には債権者による初めてのバーチャル会議が開かれ、ソフトバンクG、クレディ・スイスなどの債権者の代表と従業員の代表が参加し、債権者委員会が設置された。
グラントソントンが11日に規制当局に提出した資料によると、ソフトバンクGは「重要な」債権者で、クレディ・スイスはグリーンシルの資産の一部の担保権を有している。
グラントソントンはまた、約3週間以内に債権者側に報告書を送付し、4月22日に2回目の債権者会議を開いてグリーンシルの再建計画を受け入れるか、清算手続きに入るかについて採決を行うと説明した。
*内容を追加しました。