[東京 23日 ロイター] - 梶山弘志経済産業相は23日の閣議後会見で、半導体・デジタル産業戦略検討会を24日に開催し、必要な政策を検討すると述べた。火災により生産停止となっているルネサスエレクトロニクスの半導体工場については、早期復旧に取り組むとした。
ルネサスの工場火災に対しては「代替となる製造装置の調達迅速化の要請と那珂工場の早期復旧に向けてしっかりと取り組んでいきたい」と述べた。
こうした対応に加えて「サプライチェーン強靭化も含めて、半導体・デジタルインフラ等に関する新たな産業政策を検討する」ことを目的に、24日に検討会を開催することを明らかにした。
ルネサスの工場火災は、主に自動車向け半導体を手掛ける那珂工場(茨城県ひたちなか市)で19日に発生。同社の柴田英利社長は、1カ月程度で元の生産水準に戻すことを目指すとしているが、半導体の需給がひっ迫する中での生産停止だけに、自動車生産への影響が懸念されている。
2030年までの温室効果ガス削減目標については、11月の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)までに表明することが政府の方針となっている。梶山経産相は「今年は国際会議がたくさんある。その中で数値を求められることもある。政府としてしっかりとした発言ができるように、今、積み上げている最中」と述べた。
(清水律子)