執筆:Yasin Ebrahim
Investing.com – S&P 500は、フェイスブックの株価下落が続いたことにより、大手ハイテク企業株に対するセンチメントが悪化し、バリュー株の上昇が相殺されたことから、月曜日に市場は下落して取引を終えた。
S&P 500は0.3%低下、ダウ工業株30種平均は横ばい、Nasdaqは0.58%下落となった。
フェイスブックの親会社であるMeta Platforms (NASDAQ:FB)は、5%以上下落して52週間ぶりの安値で終了した。同社が先週の失望的なガイダンスを発表し、株価が値下がる中、大手ハイテク企業全体に対する投資家心理も悪化している。同社は市場取引終了後、ハイテク投資家のPeter Thiel氏がメタ社の取締役から退任すると発表した。
Alphabet (NASDAQ:GOOGL)、 Apple (NASDAQ:AAPL)、Microsoft (NASDAQ:MSFT)なども下落した。先週発表された雇用統計では賃金の上昇が確認され、インフレ率が更に上昇していることが明らかになったことを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが予想されているためである。
Pantheon Macroeconomics社は、「もし賃金の上昇が緩やかにならなければ、FRBは現在予想されているよりも速く、そしてより大幅な利上げをせざるを得なくなるだろう」と述べている。
一方、バリュー株では金融とエネルギーが中心となり、ハイテク・セクターとのリターン幅を埋めようとした。
原油価格が5週間ぶりに売られすぎの領域にまで一時下落したものの、需要の増加が続いている中で供給が逼迫していることから、上昇トレンドを更新すると予想され、エネルギー株は1%以上の上昇となった。
「我々の見解では、7週間にわたる価格上昇の後、やや大きな調整が必要ではないか」とCommerz銀行(ドイツの大手銀行)は述べている。
特にBaker Hughes (NYSE:BKR)、Schlumberger (NYSE:SLB)、Valero Energy (NYSE:VLO)などが大きく上昇した。
一方、企業決算においては、多くは良好な内容となり投資家も問題なく消化した。
Tyson Foods (NYSE:TSN)は、牛肉・鶏肉メーカーとしての成長が、食肉価格の上昇によって強化されたことから、予想を上回る収益を計上した。同社の株価は12%以上上昇している。
Hasbro (NASDAQ:HAS)は、玩具メーカーとして有名ブランドとの提携が主な要因となり、四半期業績は株式市場の予想を売上および最終収益ともに上回ったが、値動きは横ばいだった。
また、Peloton社やFront Airlines社などの買収案件に関する話題が投資家の注目を集めた。
Peloton Interactive (NASDAQ:PTON)は、Amazon (NASDAQ:AMZN)やNike (NYSE:NKE)を含む複数の企業が、苦境に立たされている同社に買収オファーを出すことを検討していると報じられ、21%株価は急騰した。
Frontier Group (NASDAQ:ULCC)とSpirit Airlines (NYSE:SAVE)は、66億ドル規模の合併を発表し、低コスト航空会社同士の合併で米国第5位の航空会社が誕生することになり、大幅に株価は上昇した。
その他のニュースとして、Astra Space (NASDAQ:ASTR)は、小型ロケット・メーカーが月曜日にフロリダからの最初のミッションの打ち上げを中止した後、約14%下落した。