執筆:Yasin Ebrahim
Investing.com -- S&P500種株価指数は、3年以上ぶりの利上げを実施した後、今年7回の利上げを計画しているFRBを投資家が評価し、ハイテク株を中心に上昇し、水曜日の取引を終えた。
{{166|S&P500}は2.2%、{{169|ダウ平均}は1.6%、518ポイント、{{14958|ナスダック}は3.8%、それぞれ上昇した。
FOMC(連邦公開市場委員会)は、基準金利を前回の0%から0.25%の範囲から0.25%から0.5%の範囲に引き上げた。
FRBの基準金利は2022年に1.9%まで引き上げる見込みで、これは昨年12月の0.9%引き上げ予想を大きく上回るものだ。今年は0.25%の利上げを合計7回程度実施する見込みと指摘されている。
(金融サービス会社である)Jefferiesは「2022年に5回、2023年にさらに5回の利上げを反映すると予想していたが、代わりに政策金利が予想以上に急で高くなることを反映しており、その中央値は2023年と2024年のニュートラルを上回る」と述べている。
FRBの決定を受け、米国債利回りは急上昇した。利上げに敏感な米国2年債利回りは1.9%を超え、FRBの年内7回の利上げを織り込んでいる。
市場全体は当初、予想以上に急な利上げに懸念を示したが、ウクライナ・ロシア戦争に関する好材料が出ると足元の相場は底値圏にあるとして、FRBの利上げ決定前の勢いを取り戻した。フィナンシャル・タイムズ紙は、ウクライナとロシアが戦争終結のための計画案を策定したと報じた。
米国債利回り上昇の恩恵を受ける銀行を中心とした金融株は約2%上昇し、最大の上昇率となった。
Signature Bank (NASDAQ:SBNY)、Morgan Stanley (NYSE:MS)、Charles Schwab (NYSE:SCHW)はそれぞれ6%以上の上昇となった。
テクノロジー株の上昇は、ハイテクなどのグロース株が不利となる金利の急騰が予想されるにもかかわらず、市場全体を押し上げた。
Meta Platforms (NASDAQ:FB)が6%を超える上昇となり、Amazon (NASDAQ:AMZN)、Apple Inc (NASDAQ:AAPL)、Alphabet (NASDAQ:GOOGL)などが各々2%を超える上昇となり大型ハイテク株全体の値上がりを牽引した。
また、エネルギー市場の動向にも注目が集まったが、投資家が足元のロシア・ウクライナ情勢の進展を好感し、米国の週間原油在庫が予想外に増加したことなどから、原油価格の下落した。
3月10日終了週の米週間原油在庫は、130万バレルの減少という予想に反して4345万バレルの増加となった。
その他のニュースとしては、 JD.com (NASDAQ:JD)、Alibaba (NYSE:BABA)、Pinduoduo (NASDAQ:PDD)といった中国のハイテク企業が、中国政府が コロナ感染者の急増を受けて経済全般への支援を展開すると発表し、ハイテク企業の逆風がまもなく止むとの示唆を示したことが注目される。
一方、Kohls (NYSE:KSS)は、カナダの百貨店チェーン、Hudson’s bayが同社への入札を検討しているとの報道を受けて17%上昇した。プライベート・エクイティ企業のSycamore Partnersも、1株当たり60ドル台後半での同社への入札を視野に入れていると、WSJ(ウォールストリート・ジャーナル)紙は報じている。