東京株式市場・前場＝反発、円安進行で8カ月ぶり1万6000円回復

［東京　１８日　ロイター］ -
日経平均 .N225
前場終値 16049.51 +160.84
寄り付き 16036.47
安値／高値 16003.46─16067.41

東証出来高(万株) 112098
東証売買代金(億円) 11499.22

前場の東京株式市場で日経平均は３日ぶりに反発し、１月９日以来８カ月ぶりに１万６０
００円を回復した。米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）声明を受け、ドル／円 JPY=EBS
が１０８円半ばと約６年ぶりの水準までドル高／円安が進行し、主力輸出株に買いが集ま
った。ただ外部要因以外に買い材料は乏しく、高値を付けた後は利益確定売りに押される
形となった。

米連邦準備理事会（ＦＲＢ）は１７日まで開催したＦＯＭＣ後の声明で、資産買い入
れ終了後も「相当な期間」、事実上のゼロ金利を維持する方針をあらためて表明した。一
方、同時に公表された経済・金利見通しでは、前回６月に示されたよりもより速いペース
での利上げが見込まれていることが明らかになり、ドル買いにつながった。

前日の米国株高も支援材料となり、朝方の東京市場は買いが先行。トヨタ自動車<720
3.T>が年初来高値を更新するなど、自動車・電機といった輸出関連株に買いが集まった。
もっとも急ピッチな円安や国内景気の下振れに対する警戒感も意識され、買い一巡後は利
益確定売りに押される展開。日経平均は１万６０５０円近辺でもみあいを続け、午前の取
引を終えた。

もっとも市場では日本株への先高期待感が根強く、日経平均の目先の節目としては１
月６日に付けた年初来高値１万６１６４円０１銭や、前年１２月３０日に付けた前年最高
値１万６３２０円２２銭が意識されつつある。「スコットランド情勢を巡り、住民投票で
独立しないとの結果がでれば、金融市場に安心感が広がる。米国株に比べ日本株は割安感
があることから、日経平均は前年最高値を試す展開も見込まれる」（岩井コスモ証券投資
調査部副部長の有沢正一氏）との声が出ている。

個別銘柄ではソニー 6758.T が急落。１７日に通期業績予想の下方修正と今期の配当
を無配とする見通しを発表したことが嫌気され、一時２８０円近く値を下げた。一方、ラ
イフコーポレーション 8194.T は大幅高。１７日に２０１５年２月期業績予想の上方修正
を発表したことが好感され、年初来高値の更新となった。

東証１部の騰落数は、値上がり１２５７銘柄に対し、値下がりが４３９銘柄、変わら
ずが１３１銘柄だった。
　

(長田善行)
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