執筆: Yasin Ebrahim
Investing.com – ダウ工業株30種平均は、Bank of Americaの予想を上回る決算発表を含む最新の四半期決算を投資家が好感し、日中は揉み合ったが、引けにかけて下落した。
ダウ工業株30種平均は0.1%(39ドル)下落し、S&P500は横ばい、ナスダックは0.1%の下落となった。
Bank of America(NYSE:BAC)の第2四半期決算は、トレーディングの好調な伸びと融資の回復に牽引され、売上と収益の両方が予想を上回る結果となり、同社の株価は3%以上の上昇となった。
同行のBrian Moynihan最高経営責任者は、連邦準備制度理事会(FRB)が今後数カ月で利上げペースを速めると予想される中、「今後数四半期を通じてNII(純利息収入)が大幅に改善する」と見込み、同行の融資事業の将来性を強調した。
先週発表されたJPMorganの四半期決算が貸し倒れ懸念を誘ったが、同氏のこの前向きな発言は投資家の懸念を和らげるのに役立った。
尚、米国10年債利回りが3%に近づき、FRBの今後の積極的な金融引き締めを予想して、米国債の利回りが急上昇したことも、銀行株を後押しした。
大手ハイテク企業株は概ね上昇したが、米国債利回りの急上昇により、ハイテク株を含む市場の長期投資向けセクターの上昇は抑えられた。
一方、Twitter (NYSE:TWTR)は、TeslaのCEOのイーロン・マスク氏による株式非公開化を阻止するため、期間限定の株主優待制度(ポイズン・ピル)を開始し、引き続き投資家の注目を集め、7%以上の上昇となった。
同制度では、他の株主が同社の株式を割安で購入できるようになり、いわゆるポイズン・ピルの発動基準である15%に達するとマスク氏の持ち株が希薄化し、同氏が会社を買収するためのコストがより高くなるという内容である。
中国のハイテク関連ニュースでは、乗り合いタクシーのDidi Global Inc ADR (NYSE:DIDI)が第4四半期の減収を発表し、また5月23日に上場廃止を求める株主投票を実施するとし、18%以上下落した。
ロシアとウクライナの戦争が長期化し、リビアが減産することで新たな供給懸念が高まる中、原油価格は上昇を続け、エネルギー・セクターは1%以上の上昇となり、この日の一番のパフォーマンスとなった。
エネルギー部門では、Valero Energy (NYSE:VLO)、 Phillips 66 (NYSE:PSX)、 Coterra Energy (NYSE:CTRA)などが上昇率上位となった。
ヘルスケアは、Moderna (NASDAQ:MRNA)とPfizer (NYSE:PFE).などのワクチン・メーカーの下落が影響し、ヘルスケア株全体の重しとなった。