［東京 ５日 ロイター］ - 日経平均 .N225 前場終値 16827.28 -35.19 寄り付き 16785.44 安値／高値 16778.28─16959.67
東証出来高(万株) 166652 東証売買代金(億円) 16236.58
前場の東京株式市場で日経平均は５日ぶりに反落。米国株がまちまちと手掛かり材料に欠 けるなか、日経平均が直近４営業日で上げ幅１５３２円、率にして１０％と大幅に上昇し ており、短期的な高値警戒感から戻り売りや利益確定売りに押された。一方、前週末の日 銀のサプライズ緩和や年金積立金管理運用独立行政法人（ＧＰＩＦ）の運用比率見直しな ど株価にポジティブな政策の効果が引き続き期待され、底堅さは維持した。
日経平均は朝安後、午前９時半過ぎには前日比９７円高とプラスに転じる場面があっ たが、節目の１万７０００円が意識され、上値は限定された。前日までの上昇をけん引し た不動産や証券、ノンバンクなどが利益確定売りに押されたほか、２０１５年３月期の営 業利益予想を下方修正したソフトバンク 9984.T が下落し、日経平均を３１円押し下げた ことも重しとなった。先物へのショートカバーが一巡し、市場には上げ一服感が広がって いるという。
もっとも底堅い地合いは続くとの見方が多い。東洋証券ストラテジストの土田祐也氏 は「売り買いが交錯し、高値圏での不安定な値動きだが、日銀によるＥＴＦ買い入れ枠の 拡大やＧＰＩＦによる国内株比率引き上げなどが市場心理を支えており、下値不安は乏し い」との見方を示す。直近のボラティリティの高さから足元では様子見姿勢を強める海外 長期筋なども押し目では買いを入れてくるとみられている。
個別銘柄では、業績予想の上方修正を発表した船井電機 6839.T やスクリン 7735.T などが高い。 半面、下げ基調を強める原油価格を受け、ＪＸホールディングス 5020.T 、出光興産 5019.T 、富士石油 5017.T など石油元売りや、国際石油開発帝石 1605.T 、石油資源開 発 1662.T などが売られた。
東証１部の騰落数は、値上がり７４４銘柄に対し、値下がりが９４０銘柄、変わらず が１４９銘柄だった。
(杉山容俊) ((※ hirotoshi.sugiyama@thomsonreuters.com; 03-6441-1085; Reuters Messaging: hirotoshi.sugiyama.reuters.com@reuters.net))
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