執筆:Yasin Ebrahim
Investing.com -- 予想以上に好調な消費を示す小売売上高の発表を受けて投資資金が株式市場への回帰し、半導体株が牽引しハイテク企業株の上昇を支え、火曜日のダウは引けにかけて一段高となった。
ダウ工業株30種平均は1.3%、430ドル、S&P 500は2%、Nasdaqは2.7% 、それぞれ上昇した。
AMDとNvidia (NASDAQ:NVDA)が上昇し、半導体株が牽引してハイテク株は2%以上の上昇となった。
Advanced Micro Devices (NASDAQ:AMD)は、最近の株価下落を受けて、Piper Sandlerは同社をニュートラルからオーバーウエイトに評価を引き上げ、8%上昇した。
また、4月の米小売売上高が予想を上回る伸びを示し、消費者の力強さが確認できたことから米国債利回りが再び上昇し、大手ハイテク株が勢いを増した。
米国商務省が2日に発表した小売売上高は4月は0.9%増で、エコノミストの予想と一致した。好調な消費動向はGDPに換算すると1%上昇させるほどの効果があり、0.5%の上昇という予想を大きく上回った。
「4月の小売売上高は堅調に増加し、インフレ、金利上昇、景気刺激策の欠如という悪環境の中でも消費者が購買行動を低下させた兆候はみられなかった」とJefferiesは述べた。
この強い小売売上高指標は米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、インフレが落ち着くまで利上げを続けることを言及する数時間前に発表された。
パウエル議長はウォール・ストリート・ジャーナル紙のインタビューで、「納得のいく形でインフレが下がるのを確認する必要があり、それが確認できるまでは、(利上げを)続けるだろう」と述べた。また同議長は物価安定のために必要であれば、中立金利(景気を減速も成長もさせない金利)を超えることを「ためらわない」と強調した。
Walmart (NYSE:WMT)は、他の小売業者の良好な四半期決算発表に反して、第1四半期決算はコスト高騰に圧迫されて最終損益は予想を下回る結果になった。
同社は第2四半期と通年の成長に関する見通しも引き下げ、株価は11%以上の下落となった。
Home Depot (NYSE:HD)は、強い需要に支えられ、四半期決算では売上高と利益の両方が予想を上回ったことに加えて良好な見通しを発表し、1%以上の上昇となった。
Take-Two Interactive Software (NASDAQ:TTWO)は、ウクライナとロシアの紛争の影響を含んだ四半期決算と予想を下回る見通しを発表したが、これは「驚きではなく、長期予測に大きな変更はない」とCredit Suisseは述べている。尚、株価は11%以上の上昇となった。
Citigroup (NYSE:C) は、ウォーレン・バフェット氏のBerkshire Hathaway (NYSE:BRKa)が第1四半期に30億ドルの株式を取得したことで、7%以上急騰し、銀行株上昇のけん引役となった。
JPMorgan (NYSE:JPM)、Bank of America (NYSE:BAC)、そしてWells Fargo (NYSE:WFC)は、それぞれ3%以上の上昇となった。