執筆:Yasin Ebrahim
Investing.com -- 木曜日にダウは下落し、8週連続の値下がりの危機にある。ハイテク企業の低迷が続く中、序盤は直近の損失を取り戻そうとする動きがみられたが、それも束の間だった。
ダウ工業株30種平均は0.75%(236ポイント)、ナスダックは0.3%、S&P500は0.6%それぞれ下落。最近のピークから約18%の損失を出し、弱気相場とされる20%の下落に迫ってきている。
一時反発していたテクノロジー株は、積極的なFRBによる利上げへの期待が引き続き投資家心理に重くのしかかり、下落へと転じた。
アップル(NASDAQ:AAPL)は、市場の一部でiPhone需要の見通しが見直されたものの、2%以上下落し、大型ハイテク株の下落をリードした。
Bank of Americaは、Appleの2023年会計年度のiPhone販売台数の予想を、2億3100万台から2億3700万台に引き上げ、従来の販売予想は「保守的すぎた」可能性があるとしている。
シスコ (NASDAQ:CSCO)も市場の大きな足かせとなり、中国のロックダウンの影響により四半期決算と今後の見通しがいずれも市場予想を下回り、約14%急落した。
また、「6月1日には都市封鎖が解除される見通しだが、ほぼすべてのメーカーが製品の出荷を急ぐため、港や空港が混雑することが予想され、短期的に改善がみられるかどうかは不透明だ」クレディスイスはメモで述べているという。
ハーレーダビッドソン(NYSE:HOG)は、サプライヤーが規制遵守問題に巻き込まれた後、ほとんどの車両の組み立てと出荷を2週間停止し、約9%低下した。
市場のディフェンシブな一角である生活必需品セクターも、クロロックス(NYSE:CLEX)、フィリップ・モリス・インターナショナル(NYSE:PM)、モルソン・クール・ブルーイング(NYSE:TAP)の低下によって後者が圧迫される形で市場全体を下落させた。
エクスペディア(NASDAQ:EXPE)、シーザーズ・エンターテインメント(NASDAQ:CZR)、ブッキング・ホールディングス(NASDAQ:BKNG)などが上昇、一般消費財株は横ばいからやや上昇して取引を終えた。
テスラ(NASDAQ:TSLA)は、Wedbushが中国主導で第2四半期の納入台数が落ち込むと予想して株評価を切り下げ、日中の上昇から反落して横ばいで終了した。
ウェドブッシュは、テスラの目標株価を1400ドルから1000ドルに引き下げ、上海のロックダウンは「壮大な災害」であり、第2四半期の貿易に小幅な影響を与えると予想していると、調査会社は指摘している。
経済面では、新規失業保険申請件数が予想以上に増加し、Philly Fed Indexでは製造業の活動が急激に悪化したため、先の経済成長鈍化への懸念はほとんど和らぐことはなかった。
その他のニュースとしては、アンダーアーマー (NYSE:UAA) が、アパレル小売業のパトリック・フリスク最高経営責任者が6月1日に退任すると予想外の発表をして、12%近く下落した。