執筆:Liz Moyer
Investing.com -- 木曜日の株価は2日目に下落したが、水曜日のダウの1,100ポイント急落には及ばなかった。投資家は、インフレが家計にどのように悪影響を与えているのかを引き続き懸念している。
今週発表された小売業の決算では売上高が全体的に低調で、個人消費に対するネガティブな見通しが強まっている。Kohl's (NYSE:KSS)は、買い手を探すことを望むアクティビスト投資家から不評を買い、木曜日に再び下落した。消費者は食品や燃料の価格上昇に直面しており、衣料品などの不要不急品への支出を控え、最低限必要な家庭用品への支出を増やしている。
パウエル議長らFRB関係者はここ数日、インフレ対策として基準金利をさらに0.5%の引き上げが適切であると言及しているが、来週の会合でこの点をすべて検討する必要があるだろう。市場がネガティブに反応しているのは、FRBが積極的すぎて景気を後退させるのではないかという懸念があるからである。
S&P 500は、直近の高値から20%下落すると予想されており、弱気相場入りに着々と近づいている。しかし、良い側面はS&Pが前回20%以上の下落がみられたのは2020年3月の米国でパンデミックが発生した時だったことである。その下落は長く続かず、その後今年の1月まで続いた長期間の株式市場の高騰を生み出した。尚、現在のS&Pは高値から18%下落している。
金曜日の市場に影響を与えると思われる3点を紹介する。
1. Deereの決算発表
農業機械メーカーの Deere & Company (NYSE:DE)に関して、Investing.comが調査しているアナリストによると、売上高132億ドル、1株当たり利益6.69ドルを発表すると予想されている。アナリストは、米国の作付け時期の遅れやコモディティ価格の高騰が売り上げにどのような影響を及ぼしているか注目している。
2. Foot Lockerの決算発表
運動用アパレル小売のFoot Locker Inc (NYSE:FL)は売上高22億ドル、1株当たり利益1.50ドルを発表すると予想されている。アナリストは、消費者の消費動向の変化を注意深く見守ることになるだろう。
3. ダボス会議の開催
今年初めのコロナのために再び延期された世界経済フォーラムの会合が、日曜日から来週まで開催される。ヨーロッパで開催されたG7会議後の開催であり、バイデン大統領が日本と韓国を訪問する中での会合である。