[12日 ロイター] - (カッコ内は前営業日比)
FT100種総合株価指数(ロンドン) .FTSE 終値 6933.80(‐96.05) 前営業日終値 7029.85(‐16.97)
クセトラDAX指数(フランクフルト) .DAX 終値 11472.41(‐200.94) 前営業日終値 11673.35(‐36.38)
CAC40種平均指数(パリ) .FCHI 終値 4974.65(‐53.22) 前営業日終値 5027.87(‐62.52)
<ロンドン株式市場> FT100種総合株価指数 .FTSE が続落し、96.05ポ イント(1.37%)安の6933.80で取引を終えた。業績悪化が嫌気された格安航 空会社(LCC)イージージェット EZJ.L が大きく売られた。 世界的な国債の売りが株式市場にも影を落としており、英総選挙の結果を受けた楽観 的なムードは短期間で終わった。 イージージェットは9.8%安。航空管制官のストライキの影響で4月の利益が減少 。通期利益見通しも引き下げたことが嫌気された。 信用調査会社のエクスペリアン EXPN.L は3.1%高。足元の利益は減少したものの 、見通しは安定的としたことが評価された。 金融大手ロイズ・バンキング・グループ LLOY.L は小幅高となった。英政府が保有す る5億ポンド(7億8400万ドル)相当の株を売却したことが好感された。 テムズ・キャピタル・マーケッツで マーケット・ストラテジストを務めるナブ・バ ンウエイ氏は、ロンドン市場の長期的な見通しについては前向きな見方を示している。こ の日発表の3月の鉱工業生産が半年ぶりの高水準になるなど英経済には回復の兆しがあり 、市場心理が好転しているとしている。ただ、国債売りの影響で金融市場は不安定になっ ており、短期的には株式相場の足かせとなるだろうとも指摘した。 国債市場の混乱をより警戒する投資家もいる。 ホライゾン・ストックブローキング のディレクター、カイリ・カンゲラリ氏は「向こう1、2カ月間で5─10%の市場調整 を見込んでいる」と述べた。 <欧州株式市場> 下落して取引を終えた。世界的な国債売りを警戒し、投資家はリ スク志向が弱めた。 FTSEユーロファースト300指数 .FTEU3 は21.03ポイント(1.32%) 安の1574.61だった。DJユーロSTOXX50種指数 .STOXX50E は51.31 ポイント(1.42%)安の3573.10だった。 ユニオン・バンケール・プリべのビクトリア・レジェット氏は「消費関連株など国債 と似た特徴を持つ銘柄は既に過大評価されており、国債市場の動きは事態を悪化させてい る」とした上で「今年に入り株式相場は底堅く伸びてきたため、投資家は市場調整を予想 していた」と述べる。 4月下旬から世界的に国債売りが加速しており、非常に低い水準にあったドイツ国債 の利回りは急上昇している。ドイツのクセトラDAX指数 .GDAXI はこの日、1.72% 低下した。 フランスの通信会社ヌメリカブル─SFR NUME.PA は0.8%高となった。昨年1 1月にフランスの通信・娯楽大手ビベンディ VIV.PA から携帯会社SFRを買収して以来 、積極的なコスト削減をしており、営業利益が増加したほか、中期的な利益目標を引き上 げたことが好感された。ヌメリカブルーSFRの親会社であるアルティス ATCE.AS の株 価は9.0%上昇した。