欧州株式市場サマリー（14日）

［１４日　ロイター］ - （カッコ内は前営業日比）

ＦＴ１００種総合株価指数（ロンドン） .FTSE 　終値　　　　　　6973.04（＋23.41） 前営業日終値　　　6949.63（＋15.83）

クセトラＤＡＸ指数（フランクフルト） .DAX 　終値　　　　　　11559.82（＋208.36） 前営業日終値　　　11351.46（‐120.95）

ＣＡＣ４０種平均指数（パリ） .FCHI 　終値　　　　　　5029.31（＋67.45） 前営業日終値　　　4961.86（‐12.79）

＜ロンドン株式市場＞　ＦＴ１００種総合株価指数 .FTSE が続伸し、２３．４１ポ イント（０．３４％）高の６９７３．０４で取引を終えた。プライベートエクイティ（Ｐ Ｅ）ファンドの３ｉグループ III.L が買われ、全体水準を押し上げた。 ３ｉグループは３．０％高とＦＴ１００種の中で最も大きな値上がり率となった。３ 年間の事業再編計画が完了し、純資産価値が上がったことが好感された。 アトラクション施設運営のマーリン MERL.L は１．２％値上がりした。第１・四半期 収益が伸びたことが買い材料となった。 世界的な国債売りが続く中、投資家は慎重姿勢を保っている。欧州株は国債市場に比 例する形で相場が下落している。英国株も国債売りの影響を受けているものの、イングラ ンド銀行（英中央銀行、ＢＯＥ）のハト派的な姿勢に下支えされている。カーニーＢＯＥ 総裁はこの日、１年以内に金利が上がる可能性はあるものの、経済低迷のリスクを避ける ためにも早まった利上げはしないと主張した。 配当落ちのスーパー大手セインズベリー SBRY.L と製薬グラクソ・スミスクラインは２．３％と１．４％それぞれ下落した。グラクソ・スミスクラインはＵＢＳが投 資判断を「買い」から「ニュートラル」に引き下げたことも売り材料となった。 　　 ＜欧州株式市場＞　反発して取引を終えた。欧州委員会がロシアと中国から域内に輸 入される冷間圧延ステンレス鋼板について反ダンピング（不当廉売）調査を開始したとの 報道で鋼鉄関連銘柄が買われた。 ＦＴＳＥユーロファースト３００指数 .FTEU3 は１１．３０ポイント（０．７２％） 高の１５８１．４３だった。ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数 .STOXX50E は４８．８０ ポイント（１．３７％）高の３６０２．２２だった。 欧州委員会は前日、日本やロシアなど５カ国から欧州域内に輸入されている方向性電 磁鋼（ＧＯＥＳ）に反ダンピング（不当廉売）関税を課すことを決定。 これを受け、鉄鋼世界最大手のアルセロールミタル ISPA.AS が５．７％上昇。ＦＴ ＳＥユーロファーストで最も大幅に伸びた。ライバルでドイツ鉄鋼大手のティッセンクル ップ TKAG.DE も２．８％値上がりした。 今週はドイツや米国で国債が売られて利回りが上昇。国債に比べて株式には割高感が 出ており、これまでの株価上昇で得られた利益を確定しようとする投資家もいた。ただ、 この日の株式相場は持ち直しており、集中的な国債売りへの懸念は後退しているもようだ 。 米経済は第１・四半期に続いて第２・四半期にも弱含んでいるとの見方が広がり、ド ル安・ユーロ高が進んだことも、輸出銘柄が多い欧州株にとっては追い風となった。