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IIF Research Memo(8):2026年3月期に売上高5,900百万円、営業利益750百万円を目指す

発行済 2022-12-27 16:28
更新済 2022-12-27 16:45
© Reuters.
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■中期的な経営方針

中期的な経営方針としてインターネットインフィニティー (TYO:6545)は、2022年6月に「事業計画及び成長可能性に関する事項」を更新した。
この中で、持続的な成長と中期的な企業価値向上に向けてグループ中期ビジョン「中期ビジョン2025~健康寿命延伸社会の実現に向けて~」を定め、「身体の健康」「脳と心の健康」「社会参加」に取り組むことで健康寿命延伸の実現を目指している。
また、重点戦略としては、既存事業を拡大するとともに新たなソリューションを開発・提供していくことで、健康寿命延伸に向けた取り組みを加速させていく。
これらを推進することで、最終年度である2026年3月期に売上高5,900百万円、営業利益750百万円、親会社株主に帰属する当期純利益492百万円、ROE20.0%、売上高営業利益率12.9%の達成を目指す。
このうちROE及び売上高営業利益率を主要経営指標に掲げているが、高付加価値サービスの提供による利益率向上を目標とし、それによりROEを高めていく方針だ。


また、アフターコロナを見据え、M&Aなどを含めた構造改革を推進している。
2023年3月期には2件のM&Aを実行した。
将来的には、介護の予防から中重度利用者向けサービスまで、すべてのステージで健康寿命延伸ソリューションを提供していく方針だ。


セグメント別の売上計画は以下のとおり。


(1) レコードブック事業
2026年3月期に売上高2,850百万円を計画している。
既存加盟店に対して業績向上支援に注力することで、2店舗目・3店舗目の出店を促し、今後3~4年でフランチャイズを中心に「レコードブック」総店舗数を400店舗まで増店する計画である。
この結果、レコードブックブランドの競争力強化のほか、物販やケアサプライ事業・Webソリューション事業などとの連携による収益性向上を見込んでいる。
2023年3月期第2四半期における進捗は順調で、コロナ禍においても一定の新規出店を継続できている。


(2) Webソリューション事業
2026年3月期に売上高500百万円を計画している。
メディカルソリューションを中心に事業を拡大していく方針で、データとAIの活用などによる健康寿命延伸ソリューションを創出することで、メディカルソリューションの事業化を目指す。
既述のとおり営業強化が奏功し、2023年3月期第2四半期には複数案件の新規受注を獲得しており、さらなる業績寄与が期待される。


また、基盤となるケアマネジャーネットワーク強化のため、「ケアマネジメント・オンライン」の登録者増加施策を継続し、会員ネットワークの価値向上を図っていく。
具体的には、業務支援ツールのブラッシュアップ、他企業とのタイアップ、介護保険法改正についての最新情報など、ケアマネジャーにとってメリットのある情報やツールの提供を強化することで、2026年3月期に登録者数11万人(2022年3月期末時点で約10万人)を目指している。


(3) ケアサプライ事業
2026年3月期に売上高990百万円を計画している。
連結子会社のフルケア及びカンケイ舎がともに専門性を生かし事業を深耕し成長することで、レコードブック事業とのシナジー効果(周辺ニーズの取り込み)による事業拡大を目指す。
また、営業ノウハウや顧客基盤の共有を進めることで、利益率向上を図る方針だ。
トピックスとしては、2022年10月に正光技建を子会社化した。
正光技建は広島県で住宅リフォーム事業を専業としており、顧客層の7割以上がシニア世代となっている。
フルケアが同エリアで20年以上住宅リフォームを展開していることから、営業ノウハウや顧客基盤を共有することでシナジー効果が期待できる。
また、正光技建は主に介護保険外の住宅リフォームを展開していることから、同社グループの事業ポートフォリオを介護保険外の領域へ分散させ、長期的な収益力拡大を目指す。


(4) 在宅サービス事業
2026年3月期に売上高1,560百万円を計画している。
2022年4月にカンケイ舎に事業分割を実行したことで、権限移譲を進め意思決定を迅速化させ、機動的な業務執行を推進していく。
また、M&Aや新規出店を積極的に進め、事業拡大を目指していく。
具体的には、中重度要介護サービスへチャレンジし、アクティブシニア層からより重度な要介護高齢者まで、すべてのステージで健康寿命の延伸に貢献する方針だ。
トピックスとしては、カンケイ舎が2022年12月に、合の家より住宅型有料老人ホーム2施設とそれに付随する事業を譲受した。
カンケイ舎の既存事務所と近距離に立地する環境を生かし、相互作用により収益拡大を目指す。
また将来的に、あらゆる介護ステージの利用者に対する健康寿命延伸に寄与することを目指していく。


(5) その他
近い将来、同社の介護サービス提供ノウハウを、アジアを中心とした海外へと展開することも視野に入れているようだ。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

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