[チューリヒ 31日 ロイター] - スイスの金融大手UBSグループが31日発表した2022年第4・四半期決算は予想を上回る増益だったが、インフレ高進や金利上昇で「不確実な」年になると予想した。
株主帰属純利益は23%増の17億ドル。金融市場が下落したもののコストの減少が寄与し、UBSがまとめたアナリスト予想平均の13億ドルを上回った。
年間の純利益は76億ドル。コンセンサス予想は73億ドルだった。
UBSは、インフレ、金利上昇、ウクライナ戦争が先行きを不透明にし顧客の心理を圧迫していると指摘。事業は金利上昇の恩恵を享受する一方で、資産価格の下落や顧客の信頼感低下の影響を受ける可能性があると説明した。
今年50億ドル超の自社株買いを計画。22年は55億ドル相当を買い戻した。
昨年の配当は1株0.55ドルとし、21年の0.51ドルから引き上げた。
ウェルスマネジメント事業の手数料を生む資産は233億ドルの純増。スイス事業が好調だった。
法人顧客と国際ウェルスマネジメントからの新規の預け入れ(ネット)は第4・四半期が80億ドル。通年では90億ドル。