[東京 17日 ロイター] - フォークリフトなどの産業車両の製造・販売を手掛ける豊田自動織機は17日、一部機種の国内出荷の停止を決定したと発表した。フォークリフト用エンジンにおいて、排出ガス国内規制値の超過と、排出ガス国内認証に関する法規違反の可能性を確認したという。
対象はディーゼルエンジン「1ZS型」、「1KD型」の2機種と、ガソリンエンジン「4Y型」の1種。4Y型の2023年2月末時点での累計販売台数は8万8300台となっている。今回の出荷停止が連結業績に与える影響については精査中としている。
北米向けガソリンエンジンの認証申請をきっかけに、21年に外部弁護士や米国各当局による調査が開始された。22年には調査範囲を国内のガソリンエンジン認証まで拡大したほか、ディーゼルエンジンの検証・調査を開始した。排出ガスの試験中に仕様の異なるセンサーを使用したり、別の耐久試験の測定値を試験結果として用いた可能性があるという。
同社は再発防止のために、弁護士などで構成される特別調査委員会を設置。同時に役員報酬も辞退すると発表した。豊田鐵郎取締役会長、大西朗取締役社長はそれぞれ月額報酬の6ヵ月分を辞退する。