[25日 ロイター] - 米国株式市場は下落。 米物流大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)の低調な業績見通しが米景気の減速懸念をあおった。 また、中堅銀ファースト・リパブリック・バンクの大規模な預金流出が明らかになり、銀行部門の健全性への不安も強まった。
UPSは10%急落と、2006年7月以来の大幅安となった。同社が示した通年の売上高見通しが従来の会社予想の下限にとどまったことが嫌気された。
これが重しとなり、ダウ輸送株平均は3.6%安と、昨年9月以来の大幅な下げを記録した。
コンファレンス・ボード(CB)が発表した4月の米消費者信頼感指数が9カ月ぶりの低水準を付けたことも懸念につながった。
BMOファミリーオフィスのキャロル・シュレイフ最高投資責任者(CIO)は、今週発表の一連の大手企業決算や主要経済指標、来週控える連邦公開市場委員会(FOMC)とイベントが目白押しの中、「投資家はどうにか冷静さを保とうとしている」状況だと指摘した。
引け後の決算発表を前にマイクロソフトは2.2%で終了し、S&P総合500種の下落寄与トップとなった。ただ、引け後は反発した。
S&P500とダウ工業株30種はともに、3月22日以来の大幅な下げを記録。ナスダック総合は3月9日以来の下落率となった。
KBW地銀指数は3.9%下落し、ファースト・リパブリックは49%急落して過去最安値を更新した。
シュレイフ氏は、地銀の健全性を見極めようとする動きが広がっているとし、「米国の中堅企業にとって地銀が健全性を保つことは重要」と語った。
米連邦債務上限を巡る交渉が膠着状態にあることも引き続き懸念材料となっている。
個別銘柄では、医療機器のダナハーが通年の増収率予想を引き下げたことを受けて、8.8%下落。
自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM) は4%安。昨年から始まった値上げが今後長期間持続しない可能性があるという見通しを示したことを受け、売りが優勢となった。
清涼飲料大手ペプシコ は2.2%上昇。年間の売上高・利益見通しを上方修正したことが好感された。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を4.57対1の比率で上回った。ナスダックでは3.50対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約108億株。直近20営業日の平均は103億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 33530.83 -344.57 -1.02 33828.34 33875.49 33525.39
前営業日終値 33875.40
ナスダック総合 11799.16 -238.05 -1.98 11968.81 11990.46 11798.77
前営業日終値 12037.20
S&P総合500種 4071.63 -65.41 -1.58 4126.43 4126.43 4071.38
前営業日終値 4137.04
ダウ輸送株20種 13940.01 -524.29 -3.62
ダウ公共株15種 975.39 +0.93 +0.10
フィラデルフィア半導体 2906.29 -101.23 -3.37
VIX指数 18.76 +1.87 +11.07
S&P一般消費財 1126.10 -23.54 -2.05
S&P素材 500.58 -10.99 -2.15
S&P工業 837.71 -15.66 -1.83
S&P主要消費財 800.94 -0.93 -0.12
S&P金融 541.55 -9.71 -1.76
S&P不動産 230.39 -2.13 -0.92
S&Pエネルギー 651.16 -12.19 -1.84
S&Pヘルスケア 1556.86 -16.55 -1.05
S&P通信サービス 188.12 -3.02 -1.58
S&P情報技術 2522.36 -53.72 -2.09
S&P公益事業 355.20 -0.34 -0.09
NYSE出来高 9.09億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 28400 - 220 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 28370 - 250 大阪比