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UTグループ Research Memo(5):アウトソーシング売上高が過去最高を記録、5期連続の増収増益

発行済 2015-07-08 17:38
更新済 2015-07-08 18:00
UTグループ Research Memo(5):アウトソーシング売上高が過去最高を記録、5期連続の増収増益
■決算動向 (1) 2015年3月期業績 UTグループ {{|0:}}の2015年3月期業績は、売上高が前期比18.5%増の36,478百万円、営業利益は同22.4%の2,232百万円と2ケタ増収・営業増益となった。
アウトソーシング売上高が過去最高を記録したほか、2011年3月期以降5期連続の増収・増益を確保した。
売上高が伸びたのは、製造業の業績が改善したことによる派遣・請負ニーズの拡大を背景に製造派遣が好調に推移したほか、設計及び建設技術者派遣も拡大し、取引工場数が前期末比25工場増加し438工場となったことに加えて、技術職社員数が9,299人と過去最高になったことが主要因。
一方、営業利益の増益要因(前期比408百万円増)は、月間500人採用体制の基盤構築などの採用活動の積極化により採用関連費が増加(461百万円)したことなどにより販管費が増加(923百万円)したことがマイナス要因として働いたものの、シェア拡大、新規受注による売上高増加による利益増(1,003百万円)と単価改善、残業増加や低採算事業所からの撤退などによる売上総利益率の改善(2014年3月期17.6%→18.5%)による利益増(327百万円)により売上総利益が増加(1,330百万円)したためだ。
なお、2014年5月発表の期初計画(売上高32,000百万円、営業利益2,500百万円)対比では売上高は計画を上回ることとなったが、営業利益は若干計画を下回った。
売上高の上振れは、製造派遣事業とエンジニア派遣事業を中心に既存顧客の追加受注に伴うシェア拡大があったほか、自動車関連の新規受注があったことによる。
一方、営業利益の下振れは、a)再就職支援事業の利益下振れ(計画比200百万円減)、b)新卒採用費の費用増(同250百万円増)、c)営業関連の費用増(同50百万円増)、などがマイナス要因として働いたため。
ただ、2015年2月に発表した修正計画(売上高36,000百万円、営業利益2,000百万円)対比では、売上高、営業利益ともに計画を上回った。
(2)財務状態 2015年3月末時点の総資産は、前期末比4,369百万円増加し16,427百万円となった。
内訳を見ると、流動資産が利益増加と長期借入金増加に伴い現金・預金が増加(3,050百万円)したほか、売上債権の増加(867百万円)などにより前期末比3,997百万円増加。
また、固定資産も3月にソフトウェア開発会社のシステム・リボルーションを子会社化したことに伴うのれんが増加(787百万円)したことなどで前期末比380百万円増加した。
負債は前期末比3,904百万円増加し12,803百万円となった。
具体的には業績の拡大に伴い、未払費用、未払法人税等、未払消費税等が増加したことで流動負債が前期末比2,864百万円増加した。
また固定負債は社債が減少したものの、システム・リボルーションのM&Aに加えて中長期的な戦略展開に備えて低金利の資金を調達したことにより長期借入金が増加(1,444百万円)したために前期末比1,040百万円増加した。
純資産は業績拡大に伴い、利益剰余金が前期末比416百万円増加したことなどから前期末比465百万円増加し3,624百万円となった。
長期借入金の増加により、安全性を表す自己資本比率、D/Eレシオ(有利子負債を自己資本で割った比率)は若干悪化した。
しかし、業績拡大によりネットキャッシュ(現金・預金から有利子負債を差し引いた金額)が黒字転換したことに加えて、長期借入の目的が事業拡大によるM&Aやそれに備えた資金調達であることを考慮すると、改善トレンドに変化はないと考える。
一方、収益性を表す自己資本利益率(ROE)、売上高営業利益率は業績拡大に伴い改善傾向が続く格好となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

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