*12:30JST iーplug Research Memo(10):2026年3月期に売上高104.8億円、営業利益17.8億円を目指す
■中期経営計画
2. 中期経営計画「ローリングプラン2023」
こうしたPurposeやVision2030を実現するためi-plug (TYO:4177)は中期経営計画を策定しているが、2023年3月期の業績未達を受け、中期定量目標を修正した中期経営計画「ローリングプラン2023」を発表した。
しかし、Vision2030が変わらなければ、新卒ダイレクトリクルーティング市場が引き続き拡大するという環境認識も大きく変わらず、新卒以外の領域においても「OfferBox」が有効性を発揮するため事業領域を拡張することができるという見方も変わらない。
したがって、新卒のミスマッチ解消に向けた「OfferBox」の更なる成長、“HRtech×People Analytics”領域における新規事業投資の加速、エコシステム構築に向けた規律あるM&Aの実行によって、既存の新卒事業の高い成長を引き続き確保しつつ、新規事業の立ち上げとM&Aによって長期間の成長につなげていくという基本戦略は変わらない。
変わるのは予算に対する考え方と、それに伴う中期定量目標だけということになるが、同社にとって大きな転換点になる可能性を秘めていると思われる。
同社は内外の環境変化を素早く取り入れるため、中期経営計画の策定にあたって、もともと年1回の見直しを行うローリング方式を採用してきた。
「ローリングプラン2023」においては、予算設定の基軸として成長性に投資収益性も加え、定量目標は確実性の高い数値計画を用い、「PaceBox」は投資を前期水準に抑制して数値計画の見直しを行うなど、予算に対する考え方を非常にフレキシブルに変更した。
また、ビジネスの目的も、創業来、新卒採用のミスマッチ解消に軸足をおいてビジネスに取り組んできたが、「全ての人のキャリアを最大化し、ひいては日本の労働力を最大化する」へと、より社会性の高い目的にバージョンアップした。
まさにPurposeやVision2030を具現化へ向けた考え方の変化ということができよう。
中期定量目標に関しては、中期経営計画「ローリングプラン2023」で2024年3月期と2025年3月期の予想を下方修正し、新たに2026年3月期の予想数値を付け加えた。
売上高は、2023年3月期の実績が発射台となるため新卒事業も中途事業も下方修正されているが、一方で年平均41.0%と引き続き高い成長性を予想している。
利益面では、新卒事業で会員制ラウンジ事業など新規案件が増えたことで収益性の低下、中途事業ではサービスの立ち上げ遅れから短期的な低収益を予想しているが、2025年3月期以降には改善する見込みとなっている。
これにより、2026年3月期に売上高104.8億円、営業利益17.8億円を目指す。
また、固定費が大きいビジネスモデルとなっているため、2026年3月期以降は、成長性と収益性がともに高まるフェーズに入っていくと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
2. 中期経営計画「ローリングプラン2023」
こうしたPurposeやVision2030を実現するためi-plug (TYO:4177)は中期経営計画を策定しているが、2023年3月期の業績未達を受け、中期定量目標を修正した中期経営計画「ローリングプラン2023」を発表した。
しかし、Vision2030が変わらなければ、新卒ダイレクトリクルーティング市場が引き続き拡大するという環境認識も大きく変わらず、新卒以外の領域においても「OfferBox」が有効性を発揮するため事業領域を拡張することができるという見方も変わらない。
したがって、新卒のミスマッチ解消に向けた「OfferBox」の更なる成長、“HRtech×People Analytics”領域における新規事業投資の加速、エコシステム構築に向けた規律あるM&Aの実行によって、既存の新卒事業の高い成長を引き続き確保しつつ、新規事業の立ち上げとM&Aによって長期間の成長につなげていくという基本戦略は変わらない。
変わるのは予算に対する考え方と、それに伴う中期定量目標だけということになるが、同社にとって大きな転換点になる可能性を秘めていると思われる。
同社は内外の環境変化を素早く取り入れるため、中期経営計画の策定にあたって、もともと年1回の見直しを行うローリング方式を採用してきた。
「ローリングプラン2023」においては、予算設定の基軸として成長性に投資収益性も加え、定量目標は確実性の高い数値計画を用い、「PaceBox」は投資を前期水準に抑制して数値計画の見直しを行うなど、予算に対する考え方を非常にフレキシブルに変更した。
また、ビジネスの目的も、創業来、新卒採用のミスマッチ解消に軸足をおいてビジネスに取り組んできたが、「全ての人のキャリアを最大化し、ひいては日本の労働力を最大化する」へと、より社会性の高い目的にバージョンアップした。
まさにPurposeやVision2030を具現化へ向けた考え方の変化ということができよう。
中期定量目標に関しては、中期経営計画「ローリングプラン2023」で2024年3月期と2025年3月期の予想を下方修正し、新たに2026年3月期の予想数値を付け加えた。
売上高は、2023年3月期の実績が発射台となるため新卒事業も中途事業も下方修正されているが、一方で年平均41.0%と引き続き高い成長性を予想している。
利益面では、新卒事業で会員制ラウンジ事業など新規案件が増えたことで収益性の低下、中途事業ではサービスの立ち上げ遅れから短期的な低収益を予想しているが、2025年3月期以降には改善する見込みとなっている。
これにより、2026年3月期に売上高104.8億円、営業利益17.8億円を目指す。
また、固定費が大きいビジネスモデルとなっているため、2026年3月期以降は、成長性と収益性がともに高まるフェーズに入っていくと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)