Chavi Mehta Stephen Nellis
[31日 ロイター] - 米半導体大手アドバンスト・マイクロ ・デバイセズ(AMD)は31日、2024年に人工知能(AI)向け半導体の売上高が20億ドルになるとの見通しを示した。AMDは同市場でエヌビディアを追撃する構えだ。
一方、第4・四半期の業績見通しは、売上高と粗利益率が市場予想を下回った。ゲーム市場の低迷のほか、プログラマブル半導体に対する一部産業の需要減退が重しになっている。
株価は時間外取引で一時4.6%下落したが、AI向け半導体について幹部が説明すると買い戻され、終値比でほぼ横ばいとなった。
AMDは「MI300X」と呼ばれる半導体の準備を進めており、生成AI向けにデータセンターで利用される半導体でエヌビディアに対抗する。リサ・スー最高経営責任者(CEO)は決算説明会で「複数の大規模顧客」がMI300の使用を確約していると述べた。
第4・四半期の売上高は、約61億ドルの上下3億ドル程度になると予想。LSEGがまとめたアナリスト見通しは63億7000万ドルだった。
調整後の粗利益率は51.5%と予想。LSEGがまとめた見通しの52.1%をやや下回った。
第3・四半期決算は、調整後の売上高が4%増の58億ドル。予想は57億ドルだった。調整後の1株当たり利益は0.70ドル。予想は0.68ドルだった。
部門別の売上高は、データセンター事業が16億ドルとほぼ横ばいだったが、パソコン(PC)市場向けを含むクライアント事業は15億ドルと42%増加し、需要が回復していることが示された。
プログラマブル半導体を含むエンベデッド部門は5%減の12億ドル、ゲーム部門は8%減の15億ドルだった。