Christoph Steitz
[フランクフルト 15日 ロイター] - ドイツ第2位のファンド運用会社ユニオン・インベストメントは、ドイツの中国経済へのエクスポージャーが大きいことについて、自動車を例に挙げ、ドイツにとり重大なリスクになりかねないとの見方を示した。
ユニオン・インベストメントは運用資産が4320億ユーロ(約4620億ドル)。世界の上場企業約2000社を調査し、ドイツ企業が特に脆弱と結論付けた。ロイターは調査結果を入手した。
調査は「中国へのエクスポージャーが高い大企業をこれほど多く抱えている国は他にない。地理的に中国に近い日本や韓国もドイツほどではない」とし、ドイツの全企業の4分の1近くが該当すると分析した。
中国は2016年以来ドイツにとって最大の貿易相手国。両国間の貿易額は約3000億ユーロで対米貿易を上回っており、中国からのデリスク(リスク低減)を目指す独政府にとってジレンマとなっている。
ユニオン・インベストメントは、ドイツ政府が国内市場で自国の自動車メーカーをアジアのライバルから守ろうとすれば、ドイツの自動車メーカーは中国で報復措置に直面する可能性があると指摘した。