[15日 ロイター] - 米国株式市場は続伸して取引を終えた。卸売物価指数(PPI)統計を受け、米連邦準備理事会(FRB)の利上げが終了した可能性があるとの見方が強まった。また、小売り大手ターゲットによる強気の見通しを追い風に小売株が上昇した。
ターゲットは第4・四半期利益見通しがアナリスト予想を総じて上回ったことを受けて17.8%急伸し、2019年8月以来の大幅な上昇率を記録。S&P主要消費財指数を押し上げたほか、メーシーズやコールズなど他の小売株も買われた。
前日の米株市場は10月の消費者物価指数(CPI)統計が予想を下回ったことを受け、利上げ終了期待から大きく上昇していた。
15日発表された10月のPPIは前月比で3年半ぶりの大幅な下落となり、インフレ圧力が沈静化しつつあることが改めて示された。
また、米商務省が発表した10月の小売売上高は前月比0.1%減少。市場予想(0.3%減)ほどは落ち込まなかったものの、需要鈍化を示唆した。
ラザードのチーフ市場ストラテジスト、ロナルド・テンプル氏はこの日の2本の統計について「FRBがソフトランディング(軟着陸)をうまくかじ取りしているとの見方を裏付ける内容だった」と述べた。
CMEグループのフェドウオッチによると、市場はFRBが12月の会合で政策金利を据え置く可能性を完全に織り込み、来年5月に最初の利下げがあると予想している。
米下院が14日、政府機関閉鎖回避のためのつなぎ予算案を可決したことも投資家心理を支えた。
メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニーは3%高。米投資ファンドのバリューアクト・キャピタルが株式を取得したことが関係者の話で分かった。
ディスカウント小売大手TJXは3.3%安。今四半期の利益見通しが市場予想を下回った。
衛星ラジオサービスのシリウスXMは6%上昇。著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイが株式を取得した。
米取引所の合算出来高は116億7000万株。直近20営業日の平均は111億5000万株。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.36対1の比率で上回った。ナスダックでも1.32対1で値上がり銘柄が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34991.21 +163.51 +0.47 34906.72 35051.10 34868.48
前営業日終値 34827.70
ナスダック総合 14103.84 +9.46 +0.07 14147.27 14194.36 14060.70
前営業日終値 14094.38
S&P総合500種 4502.88 +7.18 +0.16 4505.30 4521.17 4495.31
前営業日終値 4495.70
ダウ輸送株20種 14961.98 +106.34 +0.72
ダウ公共株15種 857.73 -2.10 -0.24
フィラデルフィア半導体 3712.09 +26.52 +0.72
VIX指数 14.18 +0.02 +0.14
S&P一般消費財 1326.39 -0.52 -0.04
S&P素材 502.62 +2.35 +0.47
S&P工業 886.47 +1.76 +0.20
S&P主要消費財 742.58 +5.15 +0.70
S&P金融 576.27 +3.27 +0.57
S&P不動産 225.40 +0.37 +0.16
S&Pエネルギー 643.71 -2.17 -0.34
S&Pヘルスケア 1489.59 +0.97 +0.07
S&P通信サービス 236.13 +1.40 +0.60
S&P情報技術 3234.96 -2.50 -0.08
S&P公益事業 312.75 -1.04 -0.33
NYSE出来高 10.59億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 33400 - 50 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 33385 - 65 大阪比