Bansari Mayur Kamdar
[20日 ロイター] - 世界的な紛争の増加に伴う欧米の軍事予算の増加を見越し、投資家は10月以降、防衛関連株に連動する上場投資信託(ETF)への投資を増やしている。
リッパーのデータによると、インベスコ航空宇宙・防衛ETFは今月に入って1億ドル以上の純流入。10月は約1億8000万ドルが流入していた。
資産規模55億ドルのiシェアーズ米国航空宇宙・防衛ETFや同17億8000万ドルのSPDR・S&P航空宇宙・防衛ETFの10月以降の純流入額はそれぞれ1億7840万ドル、1億6360万ドルとなっている。
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの公共投資担当、アシシュ・シャー氏は「国家安全保障上の脅威はますます大きく複雑になっており、最新の防衛技術に対するニーズが高まっている」と指摘した。
ロシアのウクライナ侵攻以降、各国の軍事費と支援が増加したため、インベスコ航空宇宙・防衛ETFの純資産総額はほぼ4倍の23億7000万ドルに増加。さらに、イスラム組織ハマスの急襲を受けてイスラエルがガザに攻撃を開始して以来、資産額は19%増えた。
防衛産業の多くが人工知能(AI)の進歩の恩恵を受けるため、防衛関連ETFはハイテク株への関心の高まりも追い風となっていると専門家は指摘する。