Kane Wu Anirban Sen
[27日 ロイター] - 中国発のファッション通販大手SHEIN(シーイン)が米国での新規株式公開(IPO)を非公開で申請したことが分かった。事情に詳しい複数の関係者が27日、ロイターに明らかにした。
2024年に上場する可能性があり、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレーが主幹事に起用されたという。
ロイターは7月、シーインがIPOの可能性を巡り少なくとも3社の投資銀行と協議し、ニューヨーク証券取引所とナスダックと話し合っていると報じていた。
シーインはコメントを控えた。同社は現在、シンガポールに本拠を置いている。
企業価値は5月時点で600億ドル以上と評価された。IPOが実現すれば、米国に上場する中国設立企業の価値としては、21年に評価額680億ドルで上場した配車大手ディディ・グローバル以来最高となる見通し。
関係筋によると、シーインはIPOの規模を決定していない。ブルームバーグは今月、新規上場で最大900億ドルの調達を目指していると報じた。
ある関係者によると、シーインは米国で小規模な投資家向け説明会(ロードショー)を開始した。中国証券監督管理委員会に米国でのIPOを申請したかは不明。海外上場には同委員会の認可が必要になる。
同社は10ドルのトップスや5ドルのバイカーショーツなどで知られ、商品の大半は中国から空輸で個人向けに直接販売されている。
直販により、売れ残り在庫の積み上がりを回避できるほか、最大の市場の一つである米国では安価な商品の関税が免除される「デミニマス」ルールが適用されている。