[東京 7日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比545円96銭安の3万2899円94銭と大きく反落して取引を終えた。前日の米ハイテク株安の流れを引き継いで、半導体や電子部品などの関連銘柄が軟調に推移し、指数を押し下げた。
日経平均は前営業日比280円安と軟調にスタート。指数寄与度の大きい銘柄やハイテク株の一角が値下がりし、寄り付き後すぐに下げ幅を拡大した。一時、前営業日比569円安の3万2876円43銭の安値を付けた。前場中盤までは25日移動平均線(3万2999円66銭=現在)が下値として意識されていたが、同水準を割り込むと売りが強まった。プライム市場では8割以上が下落し、幅広く売りが出た。
日経平均は前日に600円超上昇しており、反動で売りが出たとの見方が聞かれたほか、「明日はメジャーSQ(特別清算指数)を控え、需給的に値幅が出やすい環境」(国内証券・ストラテジスト)との指摘もあった。
フィリップ証券のアナリスト・笹木和弘氏は「米国の労働市場のひっ迫感が和らいでいることや、欧州では利下げを織り込む動きが進んでおり、外部環境は(株式市場にとって)悪くない」と話す。メジャーSQを通過すれば、年末に向けて堅調な値動きが期待できそうだという。
TOPIXは1.19%安の2358.87ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆8034億9400万円だった。東証33業種では、空運、電気・ガス、保険など4業種が値上がり。鉱業、海運、鉄鋼など29業種は値下がりした。
個別では、東京エレクトロン、アドバンテスト、信越化学工業などハイテク銘柄が軟調。指数寄与度の大きいファーストリテイリング、ソフトバンクグループも値下がりした。
一方、前日に業績予想の引き上げを発表したアインホールディングスは堅調だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり209銘柄(12%)に対し、値下がりが1414銘柄(85%)、変わらずが36銘柄(2%)だった。