Hiroko Hamada
[東京 15日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比394円12銭高の3万3080円37銭と反発して取引を終えた。前日の米市場で金利低下・株高となったことや為替の円高進行が一服したことを好感して、日本株は堅調に推移した。指数寄与度の大きい半導体関連株が相場を押し上げ、日経平均の上げ幅は一時430円を超えた。
日経平均は前営業日比74円高と底堅くスタート。前日の米市場でフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が2.6%高となったことが支えとなり、半導体や電子部品などのハイテク株が大幅上昇して相場をけん引した。前場中盤には一時、3万3122円33銭の高値を付けた。海運株やエネルギー株も買われた。ただ、3万3100円台を超えると上値の重さも意識され、買い一巡後は前引けにかけて高値圏でもみ合った。
18―19日に日銀の金融政策決定会合を控える中、市場では「株価の方向感が出てくるのは来週後半(日銀会合後)ではないか」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれる。とりわけ、日銀会合を経て為替がどのように反応するかが注目されている。
SMBC信託銀行の投資調査部長・山口真弘氏は「来週の日銀会合での政策変更はなく、政策正常化は春闘の結果を見てから来年4月会合で行うのではないか」と予想する。日銀会合後に為替が再び円安方向に振れた場合は、「日経平均が年初来高値を試す可能性もある」(山口氏)とみている。
TOPIXは0.76%高の2338.99ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆0526億1800万円だった。東証33業種では、海運、鉱業、鉄鋼など22業種が値上がり。水産・農林、保険、電気・ガスなど11業種は値下がりした。
個別では、東京エレクトロンが2.7%高、アドバンテストが4.5%高、信越化学工業が6.3%高となった。指数寄与度の大きいソフトバンクグループは2.7%高、ファーストリテイリングは0.5%高だった。
個別材料を手掛かりにした物色もみられ、前日に決算発表を行ったビジョナル、巴工業が大幅上昇した。
プライム市場の騰落数は、値上がり1017銘柄(61%)に対し、値下がりが594銘柄(35%)、変わらずが49銘柄(2%)だった。