[東京 10日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 18299.62 -470.89 寄り付き 18418.64 安値/高値 17956.15─18420.56
TOPIX .TOPX 終値 1479.52 -27.85 寄り付き 1478.54 安値/高値 1454.19─1481.77
東証出来高(万株) 244785 東証売買代金(億円) 25992.69
東京株式市場で日経平均は急反落。米株安に加え、前日に大幅上昇した反動が出た。投資 家が様子見を強め、現物の商いが盛り上がりに欠ける中で、先物売りに押された。日経平 均は一時800円を超す下げとなり、前場中ごろに節目の1万8000円を下回る場面が あった。ただ、その後は買い戻しなどを交え、次第に下げ幅を縮小する流れとなった。
東証1部の売買代金は2兆5992億円と下げ幅に比べて低水準にとどまるなかで、 短期筋の先物売買に振らされる展開となった。日々の値動きの大きさを敬遠し「実需主体 の投資家のほとんどが様子見」(国内投信)という。あすのメジャーSQ(特別清算指数 )算出を控えたポジション調整の動きも指摘された。
寄り付き前に発表された7月機械受注が予想外のマイナスとなり、国内景気への懸念 が広がったことも重しとなった。午後2時前には、自民党の山本幸三氏がブルームバーグ のインタビューで、追加緩和に関して日銀の10月30日会合が「いい機会」と語ったな どと伝わると、下げ幅を縮める場面があったが、影響は一時的だった。
日経平均ボラティリティ指数 .JNIV は36台と引き続き高水準で推移しており、投 資家心理は依然不安定という。内藤証券・投資調査部長の田部井美彦氏は「下値はやや落 ち着き始めた感があるものの、小売りなどこれまで好パフォーマンスだった銘柄を売る銘 柄が目立ち始め、先高期待の剥落がうかがえる」と述べた。
個別銘柄では、ファーストリテ 9983.T が裁定解消売りなどを交え大幅安。1銘柄で 日経平均を108円押し下げた。「iPhone(アイフォーン)6S」など新製品を発 表したアップル AAPL.O 株価が下落したことを受け、村田製作所 6981.T や日東電工<698 8.T>などの関連銘柄も軟調だった。
半面、きょう日本郵政と傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の上場が承認されるこ とを受け、関連銘柄の電算システム 3630.T が年初来高値を更新。鬼怒川の堤防決壊に伴 う住宅被害を受けて、佐田建設 1826.T や銭高組 1811.T など建設株の一角が上昇した。
東証1部騰落数は、値上がり497銘柄に対し、値下がりが1329銘柄、変わらず が71銘柄だった。
(杉山容俊)