Mayu Sakoda
[東京 21日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比535円47銭安の3万3140円47銭と、3日ぶりに反落して取引を終えた。前日の米株安が嫌気され、半導体関連などの主力株を中心に売りが先行。日銀金融政策決定会合を通過後の安心感から株高となっていたこともあり、利益確定が優勢となった。トヨタ自動車は、傘下のダイハツ工業の出荷一時停止やリコールの発表が嫌気され4%安となった。
日経平均は約400円安で寄り付いた後も下げ幅を拡大し、午後には578円安の3万3097円79銭で安値を付けた。前日までの2日間で約910円上昇しており、過熱感も意識された。
外為市場ではドルが朝方の143.50円台から、午後には一時142.70円台まで下落した。アイザワ証券の坂瀬勝義市場情報部長は、市場は「為替変動による企業業績への影響を見極めている状態」と指摘。各企業がそれぞれの為替リスク対策を講じる中、円高の恩恵を受ける企業もあることから「業績への(為替の)影響がある程度見えてきたら、株式市場には明確な方向感が表れ始めるだろう」とみている。
TOPIXも3日ぶりに反落し、1%安の2325.98ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比1%安の1196.72ポイント。プライム市場の売買代金は3兆4482億4400万円だった。東証33業種では、値下がりは輸送用機器、精密機器、その他金融、証券など31業種。値上がりは海運と陸運の2業種にとどまった。
個別では、トヨタが下落する一方、ダイハツからシェアを奪うとの思惑から買われたスズキは2%超高となった。
そのほかファーストリテイリング、東京エレクトロン、アドバンテスト、テルモが軒並み下落。資生堂、レーザーテックはしっかりだった。
新興株式市場は、東証グロース250が1.17%安の680.12ポイントと、反落した。きょうグロース市場に新規上場したマーソは公開価格を8%下回る2079円で初値を形成、2039円で引けた。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが293銘柄(17%)、値下がりは1316銘柄(79%)、変わらずは50銘柄(3%)だった。