Stephen Culp
[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米国株式市場は反発し、前日の下落分の大半を取り戻して取引を終えた。経済指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和を巡る楽観的な見方が高まり、リスク地合いが改善した。
主要3指数はいずれも上昇。四半期業績見通しが市場予想を上回った半導体大手マイクロン・テクノロジーが急伸し、半導体株が買われ、ナスダック総合が指数の上げを主導した。
株価は取引終盤に近づくにつれ上昇が加速。S&P総合500種とナスダックは1%超値上がりした。
この日発表された第3・四半期の実質国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前期比4.9%増と、改定値の5.2%増から下方改定された。
新規失業保険週間申請件数(季節調整済み)は2000件増の20万5000件と、小幅に増加した。
チェース・インベストメント・カウンセルのピーター・タズ社長は「第3・四半期GDPが下方改定され、FRBが先週示した道筋がすぐには変わらないという安心感を投資家に与えている」と語った。
AXSインベストメンツのグレッグ・バスク最高経営責任者(CEO)は、前日の下げは非常に長いクリスマスラリーを受けた利益確定売りだったと指摘。「投資家はこのような下落局面では買うのが賢明だろう」と述べた。
CMEのフェドウオッチツールによると、金融市場は早ければ来年3月にも25ベーシスポイント(bp)の利下げが実施される確率を71.3%織り込んでいる。
市場は22日発表の米個人消費支出(PCE)価格指数に注目している。
S&P主要11セクターは全て上昇。一般消費財の上昇率が最大だった。
マイクロンは8.6%高。半導体メモリー需要の回復を背景に第2・四半期(12─2月)の売上高が市場予想を上回るとの見通しを示した。
フィラデルフィア半導体指数は2.8%上昇した。
電気自動車(EV)メーカーのテスラ、ルーシッド・グループ、リビアン・オートモーティブは1.6─3.0%高。米政府がEVなど一部の中国製品に対する関税引き上げを検討しているという報道が材料になった。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.65対1の比率で上回った。ナスダックでも2.79対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は108億8000万株。直近20営業日の平均は122億8000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 37404.35 +322.35 +0.87 37225.32 37418.76 37127.05
前営業日終値 37082.00
ナスダック総合 14963.87 +185.92 +1.26 14923.14 14970.81 14837.47
前営業日終値 14777.94
S&P総合500種 4746.75 +48.40 +1.03 4724.29 4748.71 4708.35
前営業日終値 4698.35
ダウ輸送株20種 15992.09 +266.21 +1.69
ダウ公共株15種 868.86 +1.15 +0.13
フィラデルフィア半導体 4118.59 +110.93 +2.77
VIX指数 13.65 -0.02 -0.15
S&P一般消費財 1433.50 +20.39 +1.44
S&P素材 537.07 +5.40 +1.01
S&P工業 953.77 +10.05 +1.06
S&P主要消費財 749.01 +5.12 +0.69
S&P金融 620.49 +5.38 +0.87
S&P不動産 249.30 +2.27 +0.92
S&Pエネルギー 647.26 +2.52 +0.39
S&Pヘルスケア 1567.63 +18.62 +1.20
S&P通信サービス 246.58 +2.73 +1.12
S&P情報技術 3386.80 +36.04 +1.08
S&P公益事業 317.22 +0.41 +0.13
NYSE出来高 8.92億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 33310 + 190 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 33250 + 130 大阪比